早すぎる崩壊…インテル、デブール政権の84日間

カテゴリ:メガクラブ

ワールドサッカーダイジェスト編集部

2016年11月03日

選手起用については、「好き嫌い」がはっきりしていた。

わずか3か月で更迭されたデブール。アヤックスを4連覇に導いた手腕を発揮できないままチームを追われた。(C)Getty Images

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 現地時間11月1日、インテルのフランク・デブール監督が解任された。
 
 突然の契約解除をしてチームを去ったロベルト・マンチーニに後を受け、開幕2週間前の8月9日に就任したものの、わずか84日間という短命政権に終わってしまった。
 
 明るい兆しがなかったわけではない。開幕2試合で勝点1と出遅れたものの、メルカート終盤に獲得したポルトガル代表MFのジョアン・マリオが加入した3節以降は中盤が活性化され、セリエAで3連勝。とりわけ王者ユベントスを2-1で破った一戦(4節)は、称賛に価する内容だった。
 
 しかし、そのマリオが故障で欠場した6節から再び下降線を辿り、ここ6試合のセリエAは1勝1分け4敗と散々な出来。ファイナンシャル・フェアプレーの制裁でマリオを登録できなかったヨーロッパリーグでも、格下のハポエル・ベエルシェバ(イスラエル)にホームで0-2の完敗を喫するなど、1勝2敗と苦しんだ。
 
 結局、公式戦14試合を指揮して、5勝2分け7敗という体たらく。準備期間は少なかったとはいえ、今夏に1億ユーロ(約120億円)弱の投資をし、チャンピオンズ・リーグ出場権(3位以内)獲得を目指していたインテルとって、許容できる範囲を超えていたということだ。
 
 選手起用については、一言で言えば「好き嫌い」がはっきりしていた。まず、就任前にフェネルバフチェから獲得していた左SBジャネル・エルキンを1試合も起用せずにベジクタシュへ放出。また、6節のボローニャ戦でボールを持ち過ぎて失点の原因を作ったMFジョフレー・コンドグビアには、以後1試合(28分間)しか出番を与えなかった。さらに、鳴り物入りで入団したブラジル代表FWのガブリエウをはじめ、ステバン・ヨベティッチとジョナタン・ビアビアニーといったアタッカー陣や、MFフェリペ・メロについてもほぼ構想外という扱いだった。
 
 そのため、結果が出ていないにもかかわらず、ほぼ固定したメンバーで戦うことになり、ここ数試合はチームに閉塞感が漂っていた。攻守に渡りパッとしなかったが左SBで使い続けたダビデ・サントンが、9節のアタランタ戦で終了間際に不用意なPKを与えてサポーターから大きな批判を浴びたのは、その最たる例と言えるだろう。
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