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「天狗になっていた」20歳逸材日本人がオランダに来て“一番悪い日”に噛み締めた母校・慶大での日々。「高校で輝いて消えていく選手がいる。僕もそうなりかけていた」【現地発】

カテゴリ:海外日本人

中田徹

2025年05月17日

「プロ1年目が海外というのは普通のことではない」

NECが快勝を収めたNAC戦。それでも前半で退いた塩貝(写真)に笑顔はなかった。「何もできなかった。悔しいです」。(C)Getty Images

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 5月3日のヴィレムⅡ戦(1−1)で、会心のヘディングゴールを決めた塩貝健人(NECナイメヘン)は、「ドンピシャヘッドでした」と胸を張った。

 ストライカーらしい精悍な面構え。しかし20歳の青年はオランダでのひとり暮らしに「たまにちょっと寂しいな。コミュニケーションが取れないし、日本人として悔しいこともある」と感じる時もある。試合に出ても、思うようにいかないことも多々あった。それでもNECでの練習中、ふと「俺、このメンバーの中でやってるんだ」と贅沢な環境に身を置いていることを痛感するという。
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「大学サッカーでプレーしていた自分が今、こうしてオランダリーグのクラブにいて、隣には日本代表の選手(小川航基)がいるし、ラッセ(・ショーネ/元デンマーク代表MF)とかすごい実績のある選手ばかり。そんな彼らがみんな当たり前のようにここでサッカーをやっている。それはすごい」

 昨年8月25日、国立競技場で行なわれた早慶戦を終えると、プロサッカー選手としてオランダに渡った。

「プロは厳しい世界だなと思います。でもプロ1年目が海外というのは普通のことではない。キツイことも多いですけれど、恵まれているなと思います。日本だといろいろな誘惑もあると思うんですけれど、こっちではサッカー以外のことを変に気にする必要がない。結果がすべて。特に今日は何かをしたわけじゃないけれど、ゴールを取ったので監督から『ウェルダン!(よくやったぞ)』と声をかけられました」
 
 欧州でプレーする同年代の選手たちは仲間であり、良きライバル。3月に成人を迎えた2005年生まれの塩貝は彼らとの仲をこう語る。

「道脇豊(ベフェレン/2006年4月生まれ)、後藤啓介(アンデルレヒト/2005年6月生まれ)、保田堅心(ヨング・ヘンク/2005年3月生まれ)も、海外でいろいろあると思うんです。道脇なんて高校生で来ている(注:今年3月卒業)。小杉啓太(ユールゴーデン/2006年3月生まれ)は一昨日、欧州カンファレンスリーグでチェルシーとやりました。僕もすごく刺激を受けます。お互いによく連絡を取り合っている。みんなA代表でやりたいと思っているし、いいチームに行きたいと思っている」

 慶応の仲間たちの勇姿も塩貝の闘志をかき立てる。筑波大対慶応の4対4という壮絶な試合を見て、勇気をもらってからヴィレムⅡ戦に挑み、会心のゴールを叩き込んだ。

「筑波は大学サッカーで特別な存在です。逆に慶応はスポーツ推薦がないなかでみんな、オンもオフもこだわってやっている。今日、最後まで4対3で勝ってたんですが失点しちゃった。自分の同期で出ている選手もたくさんいた。僕がいた時を思い起こすと、同期の成長した姿は信じられないようでした。この試合を映像で見て、『今日は頑張んないとな』と思いました。日本からの刺激もあるので、もっと僕は頑張らないといけない」
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