サウジアラビアの作戦勝ちと言えるだろう
想定外だった。サウジアラビアはある程度、守備的に戦ってくるだろうことは想像していたが、まさかあそこまで引いて守ってくるとは思わなかった。
前節のバーレーン戦を2-0で制し、予選3試合を残し“史上最速”でワールドカップ出場を決めたことで、気が緩んでいたわけではなかったが、日本は5バックのサウジアラビアを相手に大苦戦した。
一方、サウジアラビアは2位通過に向けて必死さが伝わってきた。前半も後半もブロックを作って守り、リスクをかけずに勝点1を狙ってきた。
結局、日本はほとんどの時間帯でボールを保持しながらも、ゴールをこじ開けることができずスコアレスドローに終わった。この日、1トップに入った前田大然のシュートがポストに嫌われなければ、結果は違っていただろうが、アウェーの地で引き分けを狙ってしっかりと勝点1を勝ち取ったサウジアラビアの作戦勝ちと言えるだろう。
この日、日本のなかで良くも悪くも存在感を放っていたのが、コンディション不良の三笘薫に代わって、左のウイングバックでフル出場した中村敬斗だった。
前半、対峙するDFムハンナド・アル・シャンキティに対してボディフェイントなどで突破するなど優位に立っていたが、相手の指揮官エルベ・ルナール監督もすぐさま対応。後半からDFアリー・マジュラシを投入することで中村の突破を封じ込んできた。前回のワールドカップでアルゼンチンを撃破した指揮官の采配も、日本を苦しめた要因の一つだった。
時間の経過とともに、中村のプレー精度は落ちていった。前線へのスルーパスもクロスも微妙にズレていたのが印象的だった。その原因は疲労の蓄積によるものだろうが、これが中村ではなく、三笘だったらどうだったか。ワールドカップ優勝を目ざすならば、そのレベル差を埋めることが絶対条件だろう。
前節のバーレーン戦を2-0で制し、予選3試合を残し“史上最速”でワールドカップ出場を決めたことで、気が緩んでいたわけではなかったが、日本は5バックのサウジアラビアを相手に大苦戦した。
一方、サウジアラビアは2位通過に向けて必死さが伝わってきた。前半も後半もブロックを作って守り、リスクをかけずに勝点1を狙ってきた。
結局、日本はほとんどの時間帯でボールを保持しながらも、ゴールをこじ開けることができずスコアレスドローに終わった。この日、1トップに入った前田大然のシュートがポストに嫌われなければ、結果は違っていただろうが、アウェーの地で引き分けを狙ってしっかりと勝点1を勝ち取ったサウジアラビアの作戦勝ちと言えるだろう。
この日、日本のなかで良くも悪くも存在感を放っていたのが、コンディション不良の三笘薫に代わって、左のウイングバックでフル出場した中村敬斗だった。
前半、対峙するDFムハンナド・アル・シャンキティに対してボディフェイントなどで突破するなど優位に立っていたが、相手の指揮官エルベ・ルナール監督もすぐさま対応。後半からDFアリー・マジュラシを投入することで中村の突破を封じ込んできた。前回のワールドカップでアルゼンチンを撃破した指揮官の采配も、日本を苦しめた要因の一つだった。
時間の経過とともに、中村のプレー精度は落ちていった。前線へのスルーパスもクロスも微妙にズレていたのが印象的だった。その原因は疲労の蓄積によるものだろうが、これが中村ではなく、三笘だったらどうだったか。ワールドカップ優勝を目ざすならば、そのレベル差を埋めることが絶対条件だろう。
前回のカタール大会のように、アルゼンチンやクロアチアは120分の試合を続けても勝ち上がるだけのフィジカルコンディションを持っている。しかし、日本はその両国ほどスーパーなタレントがいるチームではない。ならば、ターンオーバーで実質2チームで戦える体制を整える必要がある。
サウジアラビア戦で日本はバーレーン戦からスターティングメンバーを6人入れ替えた。振り返れば、カタール大会のグループステージ2戦目で日本はコスタリカと戦い、初戦のドイツ戦から中3日の試合で先発メンバーを5人入れ替えた。結果はご存知のとおり、守備的に戦ってくる相手に0-1で敗れたが、今回のサウジアラビア戦をそのコスタリカ戦と重ねてみた時、同じようにメンバーを入れ替えてもしっかりと勝てるだけの戦力を持つことが、ワールドカップで勝ち上がるための条件の一つだろう。
つまり、現状はまだターンオーバーをするレベルに達していない。
森保監督がチームを率いて7年。メンバーが固定されてきた感は否めないが、ここからチーム力をさらに高めるには競争が必要だ。
【画像】熱戦となった日本対サウジアラビアの中継を華やかに彩った影山優佳を特集!
サウジアラビア戦で日本はバーレーン戦からスターティングメンバーを6人入れ替えた。振り返れば、カタール大会のグループステージ2戦目で日本はコスタリカと戦い、初戦のドイツ戦から中3日の試合で先発メンバーを5人入れ替えた。結果はご存知のとおり、守備的に戦ってくる相手に0-1で敗れたが、今回のサウジアラビア戦をそのコスタリカ戦と重ねてみた時、同じようにメンバーを入れ替えてもしっかりと勝てるだけの戦力を持つことが、ワールドカップで勝ち上がるための条件の一つだろう。
つまり、現状はまだターンオーバーをするレベルに達していない。
森保監督がチームを率いて7年。メンバーが固定されてきた感は否めないが、ここからチーム力をさらに高めるには競争が必要だ。
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