ミラン番記者の現地発・本田圭佑「リトル・ホンダが薦めたクラブとはいえ、さすがに愛想を尽かしても不思議はない」

カテゴリ:連載・コラム

マルコ・パソット

2016年05月18日

ミランは“二重底”どころか“底なし”だった。

ベルルスコーニ・オーナー(左)とガッリアーニ副会長(右)によるクラブ運営はもはや限界が明らか。ミラニスタは退陣を要求している。(C)Getty Images

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 ミランはどん底だ――。
 
 本田圭佑が加入して以降のこの2年半で、私は何度もそう綴ってきた。その度に「これ以上悪くなりようがない」と思っていたからだ。そして株価が暴落したあとに必ず反発して上昇するように、あとは自然の摂理に従ってまた上昇すると信じていた。
 
 しかし、それは全くの見当違いだったらしい。現在のミランは何度も底辺と思われた場所に落ちても、上昇するどころか、さらに落ちていく一方なのだ。私はかつてこのコラムで「ミランは二重底だった」と書いたが、“二重底”どころか“底なし”だったわけだ。
 
 だから、最終節のローマ戦における敗戦(5月14日、スコアは1-3)も、きっと凋落の一つの過程でしかないのだろう。繰り返すが、ミランはありとあらゆる部分で混乱している。
 
 クラブ運営の混乱の元凶は、言うまでもなくオーナーのシルビオ・ベルルスコーニだ。最大の過ちは娘のバルバラ・ベルルスコーニを、アドリアーノ・ガッリアーニと同様の副会長兼CEOに据えたこと。2013年12月に両者がダブル首脳になって以降、クラブ内部には険悪な空気が漂っている。当然だろう。バルバラとガッリアーニはお互いを心底嫌っているのだから。
 
 またテクニカル面では、本田が加入した14年1月からわずか2年半近くで4人の監督の首を切り、5人目のクリスティアン・ブロッキの続投も甚だ危うい。補強も昨夏に9000万ユーロ(約112億円)もかけたにもかかわらず、獲得したのは技術的には平凡、メンタル的には最低の選手たちばかりだった。
 
 こうしたクラブもチームも混乱したミランは、今シーズンをセリエA7位で終えた。最後の数か月は、コッパ・イタリア決勝を待たずともヨーロッパリーグ出場への道が開けていたが、結局はサッスオーロに6位の座を奪われた。
 
 先週のコラムで書いた通り、「インターナショナル・チャンピオンズカップの出場報酬をドブに捨てないために、ミランはわざと6位に入らないようにしている」という説を支持する声は、依然として根強い。
 
 しかし、個人的にその意見には賛同しかねる。3年に渡ってヨーロッパ・カップ戦の舞台から遠ざかっているミランは、収入面でもブランド面でもそのダメージの大きさをヒシヒシと感じているはずだ。よって、ミランは6位を強く望んでいながらも、単純に実力でその座を失ったと考える方が自然だろう。ある意味こっちのほうがより残酷で、サポーター心理としては「わざと負けた」と思いたいのかもしれないが……。

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