「1-5で大敗した横浜戦は自分にとって“宝物”の試合」

「サッカーダイジェスト」誌のインタビューに応える小林。J1初年度のここまでの戦いで得た手応えや課題について話してくれた。写真:小倉直樹(サッカーダイジェスト写真部)

11節の鹿島戦ではスーパーミドルを突き刺した。J1での初ゴールもマークし、さらなる上昇軌道を描けるか。写真:滝川敏之(サッカーダイジェスト写真部)
3年ぶりにJ1の舞台で戦う磐田の中心には、名波監督が絶対の信頼を寄せる小林祐希が君臨する。
「自分を信じる気持ちは誰にも負けない――」
世界を見据えた目標を胸に、天才レフティは挑戦を続ける。
(※『サッカーダイジェスト』5月12日発売号より一部抜粋)
――◆――◆――
――今季ここまでJ1を戦っての感触は?
「攻められている時間が長いし、ポゼッションで下回ってしまっているのは、自分たちが目指しているサッカーがまだできていないということ。だから、歯がゆさや悔しさのほうが大きいですね。J1は“1.5倍速”くらいパスや寄せの速さが違う。J2ではあまり出てこないところにも正確にボールを入れられたりして、そういう変化に慣れるまで少し時間がかかりました。
今は対応できつつあって、敵の誘いにも食いつかなくなったし、(プレスに)行くべき時に行けるようになってきた。闘う姿勢や守備で我慢すること、カウンター攻撃など、(昨季まで)足りなかった部分も伸びてきています。個人的には収穫や手応えも多いし、充実している。楽しいですね」
――収穫や手応えとは?
「今、毎試合ピッチで対戦相手の中心選手の良いところを『真似する』、『盗む』ということを意識しています。例えば広島戦では青山選手が終盤に出てきて、チームがガラリと変わった。それはなぜか、いる時といない時の違いはなんなのかを考えながらプレーしました。なかでも横浜戦はすごく勉強になった。自分にとっては“宝物”の試合ですね」
――特に、どういうところが勉強になりましたか?
「中村選手のパスには全部メッセージが込められている。『1回俺に返せ』とか、『攻めをスピードアップするぞ』とか。常に嫌なところにいる上手さも、本当に参考になった。中澤選手も、ですね。試合前は、ボールを奪えるだろうと思っていたけど、実際はまったく違いました。こんなにスムーズにパスを回すのか、読みもコントロールも凄いなと。いろいろ盗ませてもらったし、『ありがとうございます』という感じです」
――1-5の完敗でも、「ありがとう」と。
「コテンパンにやられて『悔しい』と言うより、逆にそのほうがカッコいいかなというのも少しありますけど(笑)。そういう超えるべき相手がいる舞台で、チャレンジしないのはもったいないから、ミスを恐れずに、こうしたいと思ったプレーをどんどんやりたいですね。チームのためにやるべきことを完璧にこなしたうえで、プラスアルファを出していきたい」
「自分を信じる気持ちは誰にも負けない――」
世界を見据えた目標を胸に、天才レフティは挑戦を続ける。
(※『サッカーダイジェスト』5月12日発売号より一部抜粋)
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――今季ここまでJ1を戦っての感触は?
「攻められている時間が長いし、ポゼッションで下回ってしまっているのは、自分たちが目指しているサッカーがまだできていないということ。だから、歯がゆさや悔しさのほうが大きいですね。J1は“1.5倍速”くらいパスや寄せの速さが違う。J2ではあまり出てこないところにも正確にボールを入れられたりして、そういう変化に慣れるまで少し時間がかかりました。
今は対応できつつあって、敵の誘いにも食いつかなくなったし、(プレスに)行くべき時に行けるようになってきた。闘う姿勢や守備で我慢すること、カウンター攻撃など、(昨季まで)足りなかった部分も伸びてきています。個人的には収穫や手応えも多いし、充実している。楽しいですね」
――収穫や手応えとは?
「今、毎試合ピッチで対戦相手の中心選手の良いところを『真似する』、『盗む』ということを意識しています。例えば広島戦では青山選手が終盤に出てきて、チームがガラリと変わった。それはなぜか、いる時といない時の違いはなんなのかを考えながらプレーしました。なかでも横浜戦はすごく勉強になった。自分にとっては“宝物”の試合ですね」
――特に、どういうところが勉強になりましたか?
「中村選手のパスには全部メッセージが込められている。『1回俺に返せ』とか、『攻めをスピードアップするぞ』とか。常に嫌なところにいる上手さも、本当に参考になった。中澤選手も、ですね。試合前は、ボールを奪えるだろうと思っていたけど、実際はまったく違いました。こんなにスムーズにパスを回すのか、読みもコントロールも凄いなと。いろいろ盗ませてもらったし、『ありがとうございます』という感じです」
――1-5の完敗でも、「ありがとう」と。
「コテンパンにやられて『悔しい』と言うより、逆にそのほうがカッコいいかなというのも少しありますけど(笑)。そういう超えるべき相手がいる舞台で、チャレンジしないのはもったいないから、ミスを恐れずに、こうしたいと思ったプレーをどんどんやりたいですね。チームのためにやるべきことを完璧にこなしたうえで、プラスアルファを出していきたい」