• トップ
  • ニュース一覧
  • 「油断は禁物」のCL決勝に挑むマドリーはなぜ強さを継続できるのか。元指揮官の見解「スムーズな世代交代は強化戦略の賜物」【現地発コラム】

「油断は禁物」のCL決勝に挑むマドリーはなぜ強さを継続できるのか。元指揮官の見解「スムーズな世代交代は強化戦略の賜物」【現地発コラム】

カテゴリ:連載・コラム

エル・パイス紙

2024年06月01日

マドリーの選手を決して獲得してはならないと

ベテランも若手も輝ているマドリー。(C)Getty Images

画像を見る

 今夜、チャンピオンズリーグ(CL)決勝に臨むレアル・マドリーには、旅の終わりと始まりを予感させるものがある。

 6度目のビッグイヤー獲得を目ざす者たちにとっては集大成の試合であり、ジュード・ベリンガム、ヴィニシウス・ジュニオール、そしておそらくはキリアン・エムバペらトップをキープしたまま聖火を掲げ続ける義務を負う選手たちが成熟することで、その始まりは定義されるはずだ。

 去ろうとしている者も残る者も、熱狂的なファンに支えられた難敵、ボルシア・ドルトムントが待ち受ける。

 決戦を前にしてここ数日、最もよく耳にするのは「油断は禁物」という言葉だ。これはマドリーが有利であることを当然視している意見に潜む過信を暗に意味している。
【PHOTO】ワールドクラスたちの妻、恋人、パートナーら“WAGs”を一挙紹介!
 もっともマドリディスタが本当に心配しているのは、対戦相手のことよりも、サッカー特有の裏切り者という性質に対してだろう。そこに乗っかるようで申し訳ないが、私は平均的なファンの代表なので同じことを言わせてもらう。「油断は禁物」であると。

 ここで視点を広げて考えてみよう。マドリーのようなメガクラブにおいて時の流れとともに生きていくのは決して簡単なことではない。

 今世紀に入ってから、史上最高のバルセロナ、クリスティアーノ・ロナウドの退団とそれに伴う毎シーズン、50ゴールの損失、セルヒオ・ラモスの退団と彼の比類なきリーダーシップの喪失、今夜、さらに株を上げて星になるかもしれないフロレンティーノ・ペレスの電撃辞任と驚きの復帰などに直面しなければならなかった。

 私は、サッカーチームというのはガラスでできていると知って育った。この栄光の夜を前にして、私が自問するのは、「どうしてこのマドリーというチームのガラスは鎧のように見えるのか」ということだ。

 我々はすでに、タレントについて、カルチャーの継承について、サンティアゴ・ベルナベウの力について語り尽くしてきた。運についても。別の視点から見てみよう。

 歴史が築き上げてきたマドリーの強固なカルチャーを手放すとどうなるか? サッカー選手は、階段を1つ降りることを極端に嫌がる。そしてマドリーを去った大半の選手は、キャリアが下降線を描くことを余儀なくされる。そんな中、私ができるアドバイスがあるとすれば、それはマドリーの選手を決して獲得してはならないということだ。
 
【関連記事】
「マドリーに戻る」スペイン3部で武者修行のMF中井卓大、保有元に復帰と現地報道。マハダオンダは4部降格「不本意な結果」
久保建英、“マドリー寄り”への不満発言で古巣復帰は完全消滅か。「ぺレス会長が憤慨」と現地報道!「彼の夢は決して叶わない」
「クボの言葉に不信感」久保建英に“眠っていた”と揶揄されたマドリーMFがSNSで反応し現地反響!「彼は信じられないという気持ちだった」
「もうスペイン人だな」内田篤人、物議を醸した久保建英の“不満発言”に意見
マドリー保有の中井卓大、電撃引退発表のクロースへ“8文字”のメッセージ。トップチームの練習で対面

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト 注目クラブを総力特集
    10月10日発売
    名門復活のとき
    清水エスパルス2024
    悲願のJ1復帰のその先へ
    スペシャル企画で徹底解剖
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト 永久保存の一大特集!
    10月17日発売
    創刊30周年
    ワールドサッカー30年史
    時代を彩ったスターに名場面…
    感動、衝撃、熱狂がこの一冊に!
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 高校サッカーダイジェストVo.40
    1月12日発売
    第102回全国高校選手権
    決戦速報号
    青森山田が4度目V
    全47試合を完全レポート
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ