【チーム採点・寸評】
柏　6.5
押し込まれる時間帯は多かったが、最後のところで全員が身体を張り無失点に抑えた。落ち着いたビルドアップから、ロングボールやドリブルを織り交ぜたダイナミックな攻撃も披露。PKで獲得した１点を守り抜き、嬉しいリーグ戦初勝利を挙げた。

FC東京　5.5
立ち上がりは陣形をコンパクトに保ち、連動したプレスでリズムを掴んだ。しかし14分、27分と訪れた前半の決定機を逃すと、後半は柏に押し込まれる苦しい展開に。反撃もムリキひとりでは迫力不足だった。

【PHOTOハイライト】柏 １-０ FC東京​

【柏｜採点・寸評】
GK
23　中村航輔　７　MAN OF THE MATCH
前半に押し込まれたが、12分に足で、26分にも右手で決定的なシュートを止め、43分には阿部との1対1に勝利。3回のビッグセーブでFC東京に傾いていた流れを引き寄せ、勝利の立役者になった。

DF
４　中谷進之介　６
的確なカバーリングで、高い位置をとっていた伊東の裏を埋めた。要所でしっかり身体を張り、FC東京の攻撃をシャットアウト。無失点に貢献した。

５　増嶋竜也　6.5
前田とのマッチアップで、足下から離れた瞬間を狙い確実にボールを奪い取った。ハイボールの競り合いでも激しく当たるなど、気合いを感じる守備で相手のエースを封じた。

14　伊東純也　６
後方から中央に向かっていくドリブルと縦への突破で相手の守備陣を困惑させた。小川にクロスを上げさせるシーンも何度か見られたが及第点の出来。

22　輪湖直樹　5.5（55分OUT）
サイドに大きく開いたポジションでボールを受け、再三クロスを供給したが、なかなか味方につながらなかった。シンプルに中に上げるだけでなく、もう少し工夫が欲しかった。

MF
７　大谷秀和　６
ビルドアップ時には最終ラインに入り、後方からゲームを組み立てた。守備では要所で予測の鋭さを発揮し、ピンチの芽を未然に摘んだ。

８　茨田陽生　６（71分OUT）
積極的にスペースに顔を出してパスを散らし、単調だった攻撃のリズムに、ロングボールで変化を加えた。また、無理に前に出ていかずに、攻撃陣の後ろでバランスをとった。

25　小林祐介　６
中盤の狭いスペースで米本とハ・デソンの素早い寄せを受けても、ボールロストはほとんどなかった。守備から攻撃へ移る際、ボールの中継役として機能した。

FW
11　ディエゴ・オリヴェイラ　6.5（81分OUT）
CB吉本と、ボランチ米本から激しいタックルを受けるも、ポストワークは抜群の安定感だった。力強いドリブルでも脅威になり、ファールを誘ってPKを獲得してお役御免。

15　武富孝介　5.5
ドリブルでボールが足につかなかったり、パスが少し浮いたりと細かいミスが散見。攻撃では物足りない出来だっだが、90分をとおして精力的に広い範囲を走り回り、守備で貢献した。

19　中川寛斗　６
ゴールから離れた位置からでもミドルシュートを果敢に放つなどアグレッシブな姿勢は好印象。52分には、テクニカルな切り返しと左足のシュートで場内を沸かした。

交代出場
DF
29　中山雄太　６（55分 IN）
前節はCBだったが、今節は左SB。代わった輪湖に比べれば攻撃に絡む回数は少なかったが、守備では、途中出場ながら浮足立つことなく冷静にタスクをこなした。

FW
９　田中順也 　6.5　（71分 IN）
主導権を握っていた時間に、攻撃の切り札として投入。大事なPKで、「最後まで駆け引きして、少し先にGKが動いたのを見て」ど真ん中に蹴り込み決、監督の要求に応えた。

MF
18 エデルソン　６（81分IN）
出場時間が短く、攻撃ではあまり見せ場はなかったものの、前線から献身的な寄せで相手に圧力をかけた。

監督
下平隆宏　６
中川や中山など調子の良い若手を上手く活かした。下部組織の監督時代に培った守備時と攻撃時でシステムを変えるオーガナイズを機能させ、今季リーグ戦初勝利を勝ち取った。

取材・文：多田哲平（サッカーダイジェスト編集部）

※MAN OF THE MATCH＝取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を平均とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。