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現地ベテラン記者が香川真司を密着レポート「1ゴールのブレーメン戦で“強い意志”を示した香川。恩師率いるリバプールとの大一番へ」

カテゴリ:連載・コラム

マルクス・バーク

2016年04月07日

いまドイツで最高のチームはドルトムントなのでは?

ブレーメン戦で同点弾を叩き込み、逆転勝利を呼び込んだ香川。余勢を駆ってリバプール戦でもアピールしたいところだ。(C)Getty Images

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 元ドルトムントの指揮官、ユルゲン・クロップがドイツに帰還する日がやってくる。
 
 4月7日のドルトムント対リバプール戦(ヨーロッパリーグ=EL)から目を背けるのは難しい。この一戦を目前に控え、ドイツでは大きな盛り上がりを見せている。いや、騒ぎすぎの感さえあり、一部のメディアは完全に狂っている。
 
 例えばドイツ国内でELの放映権を持つテレビ局『Sport1』は、リバプールの指揮官、クロップだけを映す「専用カメラ」を設置して中継するそうだ。試合を観ると同時にクロップの一挙手一投足を追う人なんているのだろうか?
 
 さらにSport1は、1時間の特別番組を組んだ。そこにゲストとして招かれた私の意見は、他の参加者、例えばオラフ・トーン(90年ワールドカップで優勝した西ドイツ代表のメンバーのひとり)のそれと同じだった。「勝つのはドルトムント。監督がクロップじゃなければ、リバプールにはまったくチャンスがなかったかもしれないね」と。
 
 だが、もう少し丁寧に言おう。両チームの勝つチャンスは割合にして60対40で、ドルトムントがやや有利と言ったところか。
 
 注目すべきは、クロップのドルトムントに対するコメントだ。自分の後を継いだトーマス・トゥヘル監督の下で「チームはとても進歩した」と言ったのだ。何人かの選手については「さらに良くなった」と分析し、「彼(トゥヘル)は私ができなかったことをやってのけた」と褒め称えた。こうやって公に認めるのは、人間としての器の大きさを示すものである。称賛したい。
 
 クロップの言うとおり、今シーズンのドルトムントは素晴らしい。とくに後半戦は、ほぼパーフェクトだ。
 
 4月2日のブレーメン戦では、今年に入って初めて2点を奪われた。それは、CBがスベン・ベンダーとマティアス・ギンターという急造コンビだった影響もあるだろう。74分にゴールを献上して1-2と1点のビハインドを負うも、その後のわずか8分間で逆転。3-2で勝利したそのブレーメン戦を見ると、いまドイツで最高のチームはドルトムントなのかもしれないとさえ思えてくる(試合レポートはこちら)。
 
 香川真司にとっても、ブレーメン戦は非常に有意義なものとなった。交代出場した3分後に同点弾を叩き込み、チームの逆転勝利を呼び込んだ。
 
 マルセル・シュメルツァーのクロスを押し込んだそのゴールは、たしかに芸術的ではなかったかもしれない。しかし、香川がすぐに試合に入り、ペナルティーエリア内へ猛烈にスプリントしたのは、チームにとって重要なパーツであり続けたいという強い意志を示すものだった。
 
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