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「スペイン代表入りは彼女のコネ」バッシングの標的にされたフェラン・トーレス。「人生で一番辛かった」どん底からいかにして這い上ったのか【現地発】

カテゴリ:連載・コラム

エル・パイス紙

2023年10月25日

「人々はフェランを抹殺しようとした」

徐々に上昇気流に乗るフェラン。(C)Getty Images

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「(彼女の父親が)ルイス・エンリケというコネを使って代表でプレーしているって言われていたわけだからね。もう笑うしかない」

 スペイン代表への復帰戦となったキプロス戦で2得点を決めた後、ヌエボ・ロス・カルメネス(グラナダの本拠地)のミックスゾーンで、フェラン・トーレスは思いの丈をぶつけた。メディアからやり玉に挙げられる中、歯を食いしばって努力し、復活の時を迎えた自信が彼に落ち着きを与えていた。

 スペイン代表がカタール・ワールドカップのラウンド16でモロッコに敗れた後、トーレスは迷宮に閉じ込められた。「人々はフェランを抹殺しようとした。バルセロナでは風当たりが強くなり、マドリードではルイス・エンリケの義理の息子と揶揄され、バッシングの標的にされた」とフェランに近い関係者は振り返る。

 フェランが、代表デビューを果たした頃、(2020年9月ドイツ戦1-1)、チームを率いていたルイス・エンリケの娘であるシラ・マルティネスとの交際はまだ始まっていなかった。当時はマンチェスター・シティに所属。U-17とU-19の欧州選手権を制覇したスペイン代表の主力の1人でもあった。「コネ選出されているなんてとんでもない話だ。サッカー的な観点から見て全く根拠がない」と前出の関係者が憤慨すれば、バルサのスタッフの間からも、「フェランは(ジョゼップ・)グアルディオラが指揮するシティでプレーしていた。ペップは特別扱いするよう監督ではない」と反論の声が上がる。
 
 さらに追い打ちをかけたのが、バルサでの低調なパフォーマンスだ。再建プロジェクトの目玉の1人として21年12月に加入し、満を持して臨むはずだった2シーズン目の開幕前に足を負傷。スタートから出遅れた。復帰した頃には、新加入のロベルト・レバンドフスキやラフィーニャをはじめ、ウスマンヌ・デンベレ、アンス・ファティに先を越され、チーム内での序列は低下していた。

 おまけに試合に出場しても、気持ちが空回り。「底なし沼に落ちたような気分だった。人生で一番辛かった」とフェランは述懐する。そのどん底期に心の支えになったのが、家族であり、週2回のメンタルヘルスのカウンセリングであり、チームメイトだった。

 クラブのスタッフの1人は強調する。「素顔は好青年そのものだ。周りの誰からも愛されている。真っ先に成功して報われてほしいと応援したくなる。必死に努力する姿を見ていたしね」

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