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チュニジア戦で躍動した旗手怜央。人材豊富な左サイドの有力候補に。より磨きをかけたい“仕留める力”

カテゴリ:日本代表

元川悦子

2023年10月19日

外と中を柔軟な使い分け

チュニジア戦は2列目の左サイドで先発した旗手。周囲との好連係でチャンスを創出した。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

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 2026年北中米ワールドカップ・アジア2次予選の初戦の相手がミャンマーに決まった。試合は11月16日に開催。ここから公式戦に突入する森保ジャパンにとって、10月17日のチュニジア戦は最後の底上げの場。

 とりわけ、三笘薫(ブライトン)、前田大然(セルティック)、中村敬斗(スタッド・ドゥ・ランス)らが出場できなかった左サイドは、最も注目すべきポイントの1つだった。

 起用されたのは、高度なマルチタスクを武器とする旗手怜央(セルティック)。森保一監督も「カナダ戦では怜央が左サイドのワイドなポジションを取って幅を活かすところ、ライン間に入ってプレーするところ、その両方で攻撃と守備に関われるところを見せてくれた」と抜擢の理由を説明していた。

 チュニジア戦の旗手はその言葉通り、外と中を柔軟に使い分けながら、攻撃チャンスを作り出そうと大いに奮闘していた。

 特に目を引いたのが、縦関係を形成する中山雄太(ハダ―スフィールド)、トップ下に入った久保建英(レアル・ソシエダ)、そして左ボランチの守田英正(スポルティング)との好連係だろう。

「(旗手と中山は)2人とも似たタイプなので、連係・連動がすごく上手いコンビ。そこに僕が入っていくことでチャンスになるかなと。何回か2人で剥がせなさそうな時に、サポートに行く感じでやってました」と久保も語ったが、複数人が絡んで局面を打開していくパターンは、三笘らがいる時とはまた違った色合いをチームにもたらしてくれるのだ。
【動画】旗手も絡んだ古橋の先制弾
 旗手自身は「連係だったり、3人目の動きはすごく良い部分があったと思いますけど、個で突破というのがもう少し出てくればいい。自チームに戻って個という部分をしっかり磨いていきたい」と改善点を口にしたが、代表5戦目にして初めて左サイドで先発した選手とは思えないほど、実に効果的な仕事ぶりを見せていたのは確か。

 周囲を取り巻いたのが東京五輪世代と川崎の元同僚というアドバンテージも活かしながら、彼は「自分らしさ」をしっかりと発揮したのである。

 43分に古橋亨梧(セルティック)の先制弾をお膳立てしたシーンの位置取りや、スルーパスも普段は左インサイドハーフを主戦場にしている成果だろう。中に入ってFWに近いところでプレーしながら、自らもゴールに向かっていく推進力は、昨季や今季のチャンピオンズリーグでもしばしば見られる点。

 今季は指揮官交代によってサッカーが変わり、自身の役割も変化したことで、適応に苦しんだと本人も話していたが、チュニジア戦での仕事ぶりは堂々としていた。

 そのうえで、インサイドハーフ、ボランチ、トップ下、FWをこなせるのだから、こういう人材は、登録枠が23人になる今後の公式戦では極めて有益だ。左サイドの新たなエッセンスとしても有効な旗手は、代表残留に向け、大きな一歩を踏み出したと言っていいのではないか。

【PHOTO】日本代表のチュニジア戦出場17選手&監督の採点・寸評。2人に“7点”の高評価。MOMは2点に絡んだMF
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