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【指揮官コラム】特別編 三浦泰年の『情熱地泰』|言い訳は良くないが、モノを言わない社会も考えものだ!

カテゴリ:連載・コラム

サッカーダイジェスト編集部

2015年11月26日

戦う前から言い訳を用意していたら物事は上手く運ばない。

11月17日に行なわれた日本代表のカンボジア戦。人工芝のピッチは確かにプレーから滑らかさを奪ったが、それは「言い訳」にはできない。写真:小倉直樹(サッカーダイジェスト写真部)

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 僕は言い訳が嫌いだ。「言い訳したら負けだ!」とも思っている。言い訳(あるいは逃げ道とでも言おうか)を作ってしまっては、物事は上手くいかない 。自分の哲学としても肝に銘じていることだ。
 
 得てして、言い訳を作った後の結果は余り良いモノにはならないものだ。
 
 最近で言えば、日本代表のカンボジア戦の結果である。やる前から慣れない人工芝だの、チップが多くてボールが止まりやすいだの、試合前から評論家やメディアがこれでもかというほど報道していた。
 
 言わされているのか分からないが、やる前から『言い訳』を用意してあげたら戦う側にも甘さが出る。そうした問題は、また別の組織が改善に向けて努力し、話し合えば良いだけのことだ。
 
 ワールドカップ予選で、そんな『言い訳』が通用するのか? する訳がない。言い訳は無用だ。
 
 僕が北九州の監督をやっていた時、ホームの本城陸上競技場は控え室も小さく汚い、着替えも外で、みたいな場所であった。あるゲームで、両監督によるマッチコーディネーションミーティング後、この施設や控え室に対して、呆れた一言を言い放った監督がいたが、彼が率いるチームはよく機能していなかったように見えた。試合前に言い訳はなるべく言わないほうがよいであろう。
 
 しかし巧みに言い訳を用意して物事を上手く進める術を知っている人も多い。そんな人が上にいる(出世する)のも事実であり現実だ。世の中を渡るため大事なことでもあろう……。
 
 ただ試合に負けた時は言い訳はしたくない。言い訳はしたくないのだがしかし、その試合で明らかなミスジャッジが発生し、それがもし勝敗を左右したら……。
 すべての人が認め、周りの人に分かるジャッジミスだったら……。
 そのジャッジにより敗戦したら……。
 
 これは言うべきか? 言わないべきか? そして、これは言い訳なのか、真実を述べただけなのか? あるいは誰かが真実を言うべきなのか? これは実に難しい。
 
 第三者は大きな声でレフェリーが悪いと言っても良いだろうが、当事者としては難しい立場だ。そしてそれを選手にどう伝えるのかも繊細な問題だ。やはり自分たちの責任として、言い訳せずに進まなければいけないであろう。
 
 そして真実とは勝った時も負けた時も同じなのである。
 
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