J１第２ステージは広島が優勝。年間勝点でも広島が浦和を抑えて頂点に立ちレギュラーシーズンは幕を閉じた。今季の34試合をJ１全18チームはいかに戦ったのか？　各クラブの担当記者が、11月22日で今季最終戦を迎えた2015シーズンを振り返り総括する。
 
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川崎フロンターレ
年間成績：６位　勝点：57　17勝６分11敗　62得点・48失点
第１ステージ成績：５位　勝点：30　９勝３分５敗　32得点・26失点
第２ステージ成績：７位　勝点：27　８勝３分６敗　30得点・22失点
 
【2015シーズンの出来を点数で表わすと？】
60点
 
　厳しい点数だとは思うが仕方ない。目標としていた年間王者はもちろん、チャンピオンシップへの出場権も獲得できず、さらにナビスコカップに加え、天皇杯も４回戦で敗退と、今季も無冠に終わった。
 
　第１ステージ５位、第２ステージ７位。最終的に年間６位と、年間を通して一定の結果は残したが、いずれにしても“それなり”止まりだったのも事実。タイトル獲得という目標から考えると、物足りないシーズンなのは間違いない。
 
　年間17勝６分11敗で、優勝争いするうえで「11敗」は多すぎる。一方、第１ステージ優勝の浦和は「４敗」、年間王者の広島は「６敗」であり、来季はこのあたりの数字がノルマになるだろう。
 
　勝ち切れなかった最大の原因は、総失点48の守備だ（リーグワースト７位タイ）。終始相手を押し込みながらも、不用意なミスで失点を繰り返す試合が続いた。
 
　攻撃力が売りのチームだけに、せめて総得点でリーグトップに立ちたかったが、総得点１位の広島は「73」。同２位の浦和が「69」で、同３位の川崎は「62」と、武器の点でも後塵を拝した。そのなかで大久保が23ゴールと、３年連続得点王を獲得したが、彼に続く若手の活躍が少なかったのも原因のひとつだ。
 
　シーズンを通してフル稼働した選手が少なく、怪我人の頻発やレナトの今夏移籍も大きく影響し、低調なシーズンとなった。
 
【今季のチームMVPは？】
大久保嘉人（FW）
 
　チームを牽引した中村の働きも光ったが、MVPは文句なしで大久保だ。３年連続得点王は偉業であり、日本サッカー史に名を刻んだ。チームとしても、大久保が得点した17試合は14勝１分３敗と大幅に勝ち越した。勝負を決める活躍という意味でも、その存在感は他を圧倒した。
 
 
文：江藤高志（川崎フットボールアディクト編集長）