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円熟味を増した“8番”遠藤航が3得点を演出し、爽やかな笑顔。原口元気とのコンビは「すごくやりやすい」【現地評】

カテゴリ:海外日本人

元川悦子

2023年02月19日

3-0完勝の原動力に

ケルン戦で躍動した遠藤。3得点に絡み、完勝に貢献した。写真:元川悦子

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 1月21日のドイツ・ブンデスリーガ後半戦突入後、5戦未勝利で、20節終了時点で2部降格圏の17位に沈んでいたシュツットガルト。1月末に原口元気が加入してから内容的には改善が見られるものの、エースFWセール・ギラシも怪我も災いし、決定力不足にあえいでいる。

 とはいえ、2月18日のホーム・ケルン戦は確実に白星が欲しい一戦。ケルンは前節にフランクフルトを3-0で粉砕しており、決して弱い相手ではない。難敵に他ならなかったが、先発した遠藤航、原口、伊藤洋輝の日本人トリオは貪欲に勝ち星を取りに行った。

 そんなシュツットガルトは序盤からゲームを支配し、9分にいきなり先制点を奪う。原口がペナルティエリア内でタメを作り、右の大外に開いた遠藤へ。彼から右FWのジル・ディアスにボールが渡り、原口にいったん預けてゴール前へ侵入。リターンを受けたディアスが左足を振り抜き、待望の得点を決めるという理想的な形だった。

「自分にとってはイージーなアシストだったけど、1つ結果が出てよかった。航との関係もすごく良いし、前にジーラス(・ワマンギツカ)が入ってボールを収められたのが大きい。それで推進力が出た」と移籍後初アシストの原口も自信をみなぎらせた。

 そこからもシュツットガルトは主導権を握り続け、1点リードで折り返す。後半は相手もベンチパワーを投入し、流れを変えようと試みたが、この日の彼らのほうが試合巧者だった。58分には遠藤が凄まじいスピードで前線へ侵入し、ファウルを受けてFKをゲット。これをクロアチア代表の左SBボルナ・ソサが豪快に蹴り込み、リードを2点に広げることに成功した。
 
 さらに、74分には交代出場したばかりの右FWタンギ・クリバリを目がけて、遠藤が反転から鋭いスルーパスを供給。これを彼が持ち込んで左足でゴールを決め、ダメ押し点をゲット。遠藤は3得点に絡む大活躍で、3-0の勝利の原動力となると同時に、チームの窮地を救ったのである。

「1点目は自分もいたけど、元気君のアシスト。2点目はペナルティエリア手前の位置で先に触れたことが全てだった。ケルンはあのあたりを空けていたし、『スペースがあるな』と感じたので、狙っていました。今の自分は8番(インサイドハーフ)なんで、運動量がすごく求められる。そこはよくなってる部分なのかなと感じます。

 3点目は、ギャップで受けてターンしてスルーパスって形だった。相手アンカー脇で上手く受けて出したけど、あれでアシストがつくのはラッキーな感じ。よかったです」と、キャプテンマークを巻く背番号3は久しぶりに爽やかな笑みをのぞかせた。
 
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