「湘南対松本」というカードは、特別な対戦に育ちつつある。
よく目が離せないゲームというが、1-1に終わった湘南と松本のJ1第2ラウンドはまさにそれだった。圧倒的な走力とリスクを恐れない果敢な攻撃。局面でのせめぎ合いも激しく、90分があっという間に過ぎていった。
主導権を握って試合を進めていたのは松本だった。
前半からダイナミックにボールを動かし、岩上のFK、CK、ロングスローからチャンスを創る。オープンな攻め合いのなかでも、厳しいマークと素早い帰陣で湘南の出足を抑え込んだ。
16分にCKから先制すると、松本は巧みにペースを落とす。5バックで自陣を固め、今度は後方で横パスをつなぎながら時計の針を進めていく。
だが、湘南の巻き返しも見応えがあった。
スペースが限られたなかでもクロス、ミドルシュート、ドリブル突破、ワンツーなどあらゆる手を繰り出し、最後にCKから難攻不落と思われた松本の本丸を攻め落とした。GK秋元も攻め上がり、ネットに雪崩れ込んでいった空中戦は、鳥肌が立つような迫力があった。
それは湘南と松本が創り上げた、濃密な90分だった。
20年を超えるJリーグの歴史のなかで、「湘南対松本」というカードはまだ若い部類に入る。だが、両チームの選手やスタッフ、サポーターが全身全霊を込めて戦うことで、特別な対戦に育ちつつある。
私はこんなことを願いながら、BMWスタジアムを後にした。
来年も、J1の舞台で湘南対松本が観られますように……。
主導権を握って試合を進めていたのは松本だった。
前半からダイナミックにボールを動かし、岩上のFK、CK、ロングスローからチャンスを創る。オープンな攻め合いのなかでも、厳しいマークと素早い帰陣で湘南の出足を抑え込んだ。
16分にCKから先制すると、松本は巧みにペースを落とす。5バックで自陣を固め、今度は後方で横パスをつなぎながら時計の針を進めていく。
だが、湘南の巻き返しも見応えがあった。
スペースが限られたなかでもクロス、ミドルシュート、ドリブル突破、ワンツーなどあらゆる手を繰り出し、最後にCKから難攻不落と思われた松本の本丸を攻め落とした。GK秋元も攻め上がり、ネットに雪崩れ込んでいった空中戦は、鳥肌が立つような迫力があった。
それは湘南と松本が創り上げた、濃密な90分だった。
20年を超えるJリーグの歴史のなかで、「湘南対松本」というカードはまだ若い部類に入る。だが、両チームの選手やスタッフ、サポーターが全身全霊を込めて戦うことで、特別な対戦に育ちつつある。
私はこんなことを願いながら、BMWスタジアムを後にした。
来年も、J1の舞台で湘南対松本が観られますように……。