最終ラインから前線までを貫くスルーパスを何度も通された。
今年も残すところあと数週間。本稿では、2021年のサッカー界における名場面を『サッカーダイジェストWeb』のヒット記事で振り返る。今回は、FC今治で現役生活を続ける橋本英郎が自身の経験から選んだ“J歴代パサー”ベスト10を再掲する。1位に選んだ選手とは――。
記事初掲載:2021年2月8日
――◆――◆――
今回のコラムは、僕がかつて共に戦った、あるいは対戦するなかで感じてきた名パサー10選をお届けしたいと思います。
編集部からの要請でランキング形式にしてみましたので、10位からのカウントダウンで発表していきます。
まず10位は、元ガンバ大阪の【マルセリーニョ・カリオカ】選手です。
このブラジル人MFのなにが凄いって、コーナーキックをアウトサイドキックで上げてしまうんです。なぜできたのか。足首の柔らかさと足の小ささが影響していたと思います。パスの弾道もいろいろ持っていて、優しさを感じるボールでした。またFKはドライブ回転をかける球種も蹴ってましたし、本当に凄かったです。ただ、実際のJリーグでは思うような結果に繋がるプレーが少なかったので10位にしました。
記事初掲載:2021年2月8日
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今回のコラムは、僕がかつて共に戦った、あるいは対戦するなかで感じてきた名パサー10選をお届けしたいと思います。
編集部からの要請でランキング形式にしてみましたので、10位からのカウントダウンで発表していきます。
まず10位は、元ガンバ大阪の【マルセリーニョ・カリオカ】選手です。
このブラジル人MFのなにが凄いって、コーナーキックをアウトサイドキックで上げてしまうんです。なぜできたのか。足首の柔らかさと足の小ささが影響していたと思います。パスの弾道もいろいろ持っていて、優しさを感じるボールでした。またFKはドライブ回転をかける球種も蹴ってましたし、本当に凄かったです。ただ、実際のJリーグでは思うような結果に繋がるプレーが少なかったので10位にしました。
9位は横浜F・マリノスの【扇原貴宏】選手です。
彼のロングキックの弾道、精度は、いままでで見た選手のなかで抜けていました。低い弾道で速さもあり、ボランチから前線につけるインサイドパスも強いグラウンダーでとても綺麗でした。
続いて8位にセレクトしたのは、サンフレッチェ広島の【青山敏弘】選手。
扇原選手の場合は実際にセレッソ大阪でチームメイトとして感じた巧さでしたが、青山選手とは一緒にプレーはしたことがありません。対戦相手として向き合うなかで、同じくロングキックの精度の高さに舌を巻かされました。また、インサイドパスのミート技術、そしてそれを公式戦の緊張感があるなかで悠々とこなす凄さ。対戦しながらいつも、「いいキックしてるなぁ」と感じながら見ていました。
さて次は7位。意外かもしれませんが、かつてジェフ千葉や広島で活躍した【イリヤン・ストヤノフ】選手にしました。
2004年から05年にかけて対戦した際、彼はジェフでリベロのように振る舞って、最終ラインから前線までを貫くスルーパスを何度も通されました。そのなかでも、鮮明に覚えているのが05年のホーム最終戦で通されたスルーパスからの失点です。浮かせたパスではなく、グラウンダーで最終ラインから前線まで通してしまう度肝を抜くパスでした。
彼のロングキックの弾道、精度は、いままでで見た選手のなかで抜けていました。低い弾道で速さもあり、ボランチから前線につけるインサイドパスも強いグラウンダーでとても綺麗でした。
続いて8位にセレクトしたのは、サンフレッチェ広島の【青山敏弘】選手。
扇原選手の場合は実際にセレッソ大阪でチームメイトとして感じた巧さでしたが、青山選手とは一緒にプレーはしたことがありません。対戦相手として向き合うなかで、同じくロングキックの精度の高さに舌を巻かされました。また、インサイドパスのミート技術、そしてそれを公式戦の緊張感があるなかで悠々とこなす凄さ。対戦しながらいつも、「いいキックしてるなぁ」と感じながら見ていました。
さて次は7位。意外かもしれませんが、かつてジェフ千葉や広島で活躍した【イリヤン・ストヤノフ】選手にしました。
2004年から05年にかけて対戦した際、彼はジェフでリベロのように振る舞って、最終ラインから前線までを貫くスルーパスを何度も通されました。そのなかでも、鮮明に覚えているのが05年のホーム最終戦で通されたスルーパスからの失点です。浮かせたパスではなく、グラウンダーで最終ラインから前線まで通してしまう度肝を抜くパスでした。