• トップ
  • ニュース一覧
  • 権威も信頼性も地に落ちたバルサ。シャビの就任が「失われた時代」に終止符を打つ特効薬となるか【現地発】

権威も信頼性も地に落ちたバルサ。シャビの就任が「失われた時代」に終止符を打つ特効薬となるか【現地発】

カテゴリ:メガクラブ

エル・パイス紙

2021年11月01日

長所だったはずの革新的なマインドが消えている

バルサの監督就任が近づいているとされるシャビ。(C)Getty Images

画像を見る

 世界中から称賛を集めたバルセロナを支えたのが先読みして行動するマインドだ。ヨハン・クライフの到来が転機となり、独自のプレースタイルの採用やユニセフとの間のパートナーシップ契約締結など次代を先取りした戦略を次々と実行。「バルサ・ブランド」を構築し、そしてそのマインドを誰よりも体現したのがラ・マシア(バルセロナの下部組織の総称)の申し子で、クライフの愛弟子であるジョゼップ・グアルディオラだった。

 しかし、そのグアルディオラを皮切りに、同じく監督のルイス・エンリケやエルネスト・バルベルデ、あるいはスポーツディレクターのアンドニ・スビサレッタら近年、タイミングを逸した退団劇が相次いでいる。

 その間、代行委員会のラモン・アディとカルラス・トゥスケツを含めてサンドロ・ロセイ、ジョゼップ・マリア・バルトロメウという4人の人物が会長を務めたが、顕著なのが、その長所だったはずの革新的なマインドが消えていることだ。そんな中、その失われた時代を取り戻すべく、ジョアン・ラポルタが会長の座に返り咲いた。

 もっとも政権発足から7か月余りが経過したが、状況はまったく改善していない。ロナルド・クーマン監督の解任を先送りにするだけ先送りにし、結果的にピッチ内外に疲弊を招いたのはその最たる例だ。

【動画】「今すぐ出ていけ!」「車から出てこい」クーマンの車を取り囲んだファンが暴挙に出た瞬間
 クライフの信奉者であるラポルタは、クライフィスモ(クライフ主義)の復権に躍起になっている。しかしクライフの鬼才は、常に新しいことにチャレンジするそのマインドに支えられていた。著名な文筆家で、生前近しかったセルジ・パミエスも、「クライフは現状に決して満足しなかった。彼ならクライフィスモの復権だけに甘んじるはずがない」と指摘する。

 ラポルタは現在、クーマンの後任としてシャビの招聘に乗り出しているが、決断を先送りし続けてきた経緯から、その行動がどこまで信念の上に成り立ったものなのか分からなくなってしまっている。

 しかも問題は、バルサの発展に寄与してきた功労者が、そのキャリアに見合ったリスペクトや威厳が保たれないままバルサを去っていることだ。リオネル・メッシはもちろんそのふとりだし、クーマンにしても監督として欠点を抱えていたのは事実だが、そうしたクラブ体質の犠牲となったのは紛れもない事実だ。

【PHOTO】「美人すぎる」、「セクシーすぎる」フットボーラーの妻&恋人たち
【関連記事】
シャビの監督就任が近づくバルサで「挽回のチャンスを得られそうな選手」と「立場が厳しくなる選手」
和平合意を結んでいたはずのバルサ会長に電撃解任を決断させた、クーマン監督の“他人事のような発言”
「フルハシの反応は恥ずかしい!」頭を叩かれて倒れた古橋亨梧のリアクションを英国人記者が辛辣批判!「スコットランドではしばらく見たことがない」
「あの人はやばかった」「センスの塊」城彰二がマリノス移籍時に驚かされた“天才MF”は? 中村俊輔ではなく…
バルサ新監督就任で”合意”報道のシャビ、自身の進退に言及! 「今はアル・サッドでの仕事に集中している」

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト 王国の誇りを胸に
    4月10日発売
    サッカー王国復活へ
    清水エスパルス
    3年ぶりのJ1で異彩を放つ
    オレンジ戦士たちの真髄
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト 特別企画
    5月1日発売
    プレミアリーグ
    スター★100人物語
    絆、ルーツ、感動秘話など
    百人百通りのドラマがここに!
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 完全保存版
    1月17日発売
    第103回全国高校サッカー選手権
    決戦速報号
    前橋育英が7年ぶりの戴冠
    全47試合&活躍選手を詳報!
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ