横浜の敵陣での攻撃vs清水の自陣での守備
横浜はG大阪戦でも、基本的にはサイドを起点にしながら早いタイミングで低いクロス、相手の最終ラインが処理しづらいボールを入れてシュートシーンをどんどん増やしていました。この試合でも同じようにプレーするでしょう。
そのため清水は、まず裏のスペースを消す必要があると分かっています。下がり過ぎてしまうと誰もボールホルダーに行けない状態になってしまうなかで、どこにライン設定をするか。スペースを空けないようにしていても、図のような形で横浜は走り込んできます。
そのときに横浜は裏を狙えないのであれば、足下で繋いで相手とのずれを作り、最終的に図の赤いエリアに入っていく。このときにトップ下のM・ジュニオールやボールサイドのボランチが絡んでいって、5人くらいがボールに絡んでくると思われます。
清水はこれを放っておけば人数的にどんどん繋がれて押し込まれてしまうので、竹内やCBが2トップをどこまで戻させるか。川崎戦でも2トップが一生懸命戻ってきて守っていましたし、どれだけ相手の人数に合わせて守るかが大事になってきます。
ただ2トップまで下がってきてしまうと、川崎戦のように結局奪っても、前線にボールをつける選手がいなくなり、また取られてしまうことも考えられます。なので鈴木だけ戻すという選択もあるでしょう。
横浜の攻撃の仕方としてハイボールのクロスは一本も上がってこない可能性がある。早いボールか、スペースに人を走り込ませて使ってくるか、という形になってくる。清水は普段のようにハイボールが来る準備をしていてはだめなので、守備陣はそこの準備が大事になってきます。
横浜はいつもの攻撃の仕方で、立ち止まっている選手を作らず、全員が空いているスペースを作って入っていきます。相手の多くの選手が戻って守備をしてくるとなれば、スペースがなかなか空かないはずなので、どうやってスペースを空けて使うのかの見極めを誰ができるのか。
また今回の一番の見どころは、立ち上がり15分の攻防です。
清水は22試合終了時点で、15分毎で得点数を見たとき、最初の15分が一番点を取って、ここまで6得点を取っています。一方で横浜は、最後の15分で一番点を奪っていて、14得点も取っているんです。前回対戦時も同じ流れでした。
なお清水の失点数は最後の15分が多く、10失点。ですから清水としては、前回対戦も踏まえて、立ち上がりの15分で自分たちが先制点を奪いたい。そして一番最後まで集中して守って逃げ切りたいというのが思惑としてあると思います。横浜がG大阪に対して序盤苦戦したように、試合の入りで相手がシステムなどに対応しようとしている間に先制できれば、その後の展開も大きく変わっていくことが考えられます。
そのため清水は、まず裏のスペースを消す必要があると分かっています。下がり過ぎてしまうと誰もボールホルダーに行けない状態になってしまうなかで、どこにライン設定をするか。スペースを空けないようにしていても、図のような形で横浜は走り込んできます。
そのときに横浜は裏を狙えないのであれば、足下で繋いで相手とのずれを作り、最終的に図の赤いエリアに入っていく。このときにトップ下のM・ジュニオールやボールサイドのボランチが絡んでいって、5人くらいがボールに絡んでくると思われます。
清水はこれを放っておけば人数的にどんどん繋がれて押し込まれてしまうので、竹内やCBが2トップをどこまで戻させるか。川崎戦でも2トップが一生懸命戻ってきて守っていましたし、どれだけ相手の人数に合わせて守るかが大事になってきます。
ただ2トップまで下がってきてしまうと、川崎戦のように結局奪っても、前線にボールをつける選手がいなくなり、また取られてしまうことも考えられます。なので鈴木だけ戻すという選択もあるでしょう。
横浜の攻撃の仕方としてハイボールのクロスは一本も上がってこない可能性がある。早いボールか、スペースに人を走り込ませて使ってくるか、という形になってくる。清水は普段のようにハイボールが来る準備をしていてはだめなので、守備陣はそこの準備が大事になってきます。
横浜はいつもの攻撃の仕方で、立ち止まっている選手を作らず、全員が空いているスペースを作って入っていきます。相手の多くの選手が戻って守備をしてくるとなれば、スペースがなかなか空かないはずなので、どうやってスペースを空けて使うのかの見極めを誰ができるのか。
また今回の一番の見どころは、立ち上がり15分の攻防です。
清水は22試合終了時点で、15分毎で得点数を見たとき、最初の15分が一番点を取って、ここまで6得点を取っています。一方で横浜は、最後の15分で一番点を奪っていて、14得点も取っているんです。前回対戦時も同じ流れでした。
なお清水の失点数は最後の15分が多く、10失点。ですから清水としては、前回対戦も踏まえて、立ち上がりの15分で自分たちが先制点を奪いたい。そして一番最後まで集中して守って逃げ切りたいというのが思惑としてあると思います。横浜がG大阪に対して序盤苦戦したように、試合の入りで相手がシステムなどに対応しようとしている間に先制できれば、その後の展開も大きく変わっていくことが考えられます。

Jリーグ優勝クラブで活動していたアナリストの杉崎健氏。Twitter(https://twitter.com/suzakken)やオンラインサロン(https://community.camp-fire.jp/projects/view/356767)などでも活動中。
【著者プロフィール】
杉崎健(すぎざき・けん)/1983年6月9日、東京都生まれ。Jリーグの各クラブで分析を担当。2017年から2020年までは、横浜F・マリノスで、アンジェ・ポステコグルー監督の右腕として、チームや対戦相手を分析するアナリストを務め、2019年にクラブの15年ぶりとなるJ1リーグ制覇にも大きく貢献。現在は「日本代表のW杯優勝をサポートする」という目標を定め、プロのサッカーアナリストとして活躍している。Twitterやオンラインサロンなどでも活動中。
◇主な来歴
ヴィッセル神戸:分析担当(2014~15年)
ベガルタ仙台:分析担当(2016年)
横浜F・マリノス:アナリスト(2017年~20年)
◇主な実績
2017年:天皇杯・準優勝
2018年:ルヴァンカップ・準優勝
2019年:J1リーグ優勝
【PHOTO】名場面がずらり!厳選写真で振り返る”Jリーグ27年史”!
杉崎健(すぎざき・けん)/1983年6月9日、東京都生まれ。Jリーグの各クラブで分析を担当。2017年から2020年までは、横浜F・マリノスで、アンジェ・ポステコグルー監督の右腕として、チームや対戦相手を分析するアナリストを務め、2019年にクラブの15年ぶりとなるJ1リーグ制覇にも大きく貢献。現在は「日本代表のW杯優勝をサポートする」という目標を定め、プロのサッカーアナリストとして活躍している。Twitterやオンラインサロンなどでも活動中。
◇主な来歴
ヴィッセル神戸:分析担当(2014~15年)
ベガルタ仙台:分析担当(2016年)
横浜F・マリノス:アナリスト(2017年~20年)
◇主な実績
2017年:天皇杯・準優勝
2018年:ルヴァンカップ・準優勝
2019年:J1リーグ優勝
【PHOTO】名場面がずらり!厳選写真で振り返る”Jリーグ27年史”!