「僕が良いプレーできたのは、相手の仕掛けがあったから。今はそれぐらいのメンタル」
■好プレーを支える自身のメンタルについて
「良いプレーをしたら相手にも『良かったよ』という感じで言います」
単純にサッカーが楽しいし、楽しんでいる。良い相手と、良い状況が揃うなか、自分のプレーが上手く行こうが行くまいが、まずサッカーが楽しい。プロになった当初は、小学生の頃に得た感覚のままでプレーできなかった。でもこの年になって、小学生の時に初めてボールを蹴った頃の感覚で、すごくサッカーを楽しめている。
だから試合中も笑顔になると思うし、相手に対しても敬意を払っているから、良いプレーをしたら相手にも『良かったよ』という感じで言います。逆に僕が止めても相手に対する敬意は変わらない。僕が良いプレーできたのは、相手の仕掛けがあったから。今はそれぐらいのメンタルでプレーできている。
『失点したらどうしよう』、『負けたらどうしよう』という怖さはまったくないですね。90分間、日産スタジアムで、素晴らしい相手や味方と一緒になってサッカーができるという喜びがある。本当に心の底からそう思っているので、楽しいな、幸せだなと思ってやっています。
■優勝争いについて
「第1ステージ優勝といっても、真のチャンピオンではないと思っている」
変な感覚ですよね。あと3、4試合で(第1ステージの)優勝が決まってしまう。例年ならまだ半分も消化していないなかで、優勝関連の話をマスコミの方から聞かれますし、僕らも意識しないといけない。どこが優勝するかまだ分からないですけど、第1ステージ優勝といっても、真のチャンピオンではないと思っています。もちろん僕らも両ステージで優勝を狙いますが、やっぱり年間王者が真の王者という気がします。
(2ステージ制は)Jリーグが盛り上げるためにやっている策ですよね。前期で一度ピークを持ってきて、後期にも持ってきて、そして最後にチャンピオンシップで持ってくる。つまり3回ピークがある(笑)。その意図はすごく分かるし、それに乗っからないといけないと思いながらやっています。
取材・文:大木 勇(サッカーダイジェスト編集部)