「最初に採用した3人はJ1経験者として、これまでの経験値を売り上げにつなげる意図がありました。一方、今回採用した2人にはクラブの事業など、営業戦力として、すでに飛び回ってもらっています。大企業の新卒社員にはまだ時間を要することをすでに始めているのはかけがえのない経験で。今後は南葛SCの象徴である『キャプテン翼』の事業にも関われるようにして事業を拡大していきたいんです。そうすれば、最終的には望む選手全員が株式会社南葛SCの社員にすることも可能かと」
クラブ自身で大半の選手を雇用する。サッカークラブは地域に根差した存在だ。地元に密着した公的な存在となれば社会的信用度は高い。南葛SCの場合、そこに世界的知名度を誇る『キャプテン翼』のブランドが加わることで信用度はさらに増し、同時に事業の幅も広がっていく。
「クラブ独自のブランドを活用して様々なビジネスをしていくことが、今後のサッカークラブには求められていくのではないか、と考えています。南葛SCもスポーツの概念を超えたところで、たとえば地域との密着度が高い不動産業や飲食業も行って…それこそパートナー企業と合弁会社を作ってもいいと思うんです。そこで仮に選手全員を雇用できれば、チームとして貴重な社会人経験を積ませつつ、サッカーも今よりスムーズにできるじゃないですか」
驚くべきはさらにその先まで考えていることだ。
「仮にJリーグに昇格したとしても、この形を崩さない。引退後ビジネス界にすっと飛び込めるように、Jリーガーになっても仕事はしておいた方がいいと考えます。時間的制限は生じるでしょうが、量や稼ぎでなく経験を積んでおいた方が絶対にいい。その出発点として、今年株式会社南葛SCに入った2人の新卒社員選手を試させてもらっています。かなりチャレンジングですけど、いい方向に転ぶ予感がするんですよね」
岩本GMの頭の中で描くビジョンは、すでにくっきりと輪郭ができている。
次回は、アスリートの就業に関して既存の価値観をも変えようと新たな取り組みを始めた心強きパートナー企業に、その取り組みと可能性を聞く。
※ 第2回に続く。次回は6月29日(火)に公開予定です。
取材・文●伊藤 亮
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南葛SCをスポンサードするKLab社が、今季もコラボレーションキャンペーンを開催。南葛SCの公式戦の試合結果に応じて、同社が運営するスマートフォン向け対戦型サッカーシミュレーションゲーム『キャプテン翼 ~たたかえドリームチーム ~』のゲーム内アイテムをプレイヤーにプレゼントする。
プレゼント内容は、南葛SCが勝利すれば「夢球×5」、勝利以外であれば、「コイン×28,300」となっている。さらに、勝利の際は「夢球×5」に加え、南葛SCが入れた得点分の夢球も配布される。南葛SCを応援して、アイテムをゲットしよう。
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