CL逸で補強が難しくなる一方で…。
田邊:いずれにしても、ロジャースが目指すチームが出来上がるまでには、もう少し時間がかかる。でも来シーズンに向けてのチーム作りも結構大変かなと。CLに出られないわけでしょ?
山中:ええ、ロジャース本人も、補強を進めるのがきつくなるかもしれないと認めてました。実際、去年の夏は、久々にCLに返り咲けることが決まっていたのに、アレクシス・サンチェスにそっぽを向かれたぐらいで。
田邊:スターリングが移籍するという話題も相変わらず流れているし。補強が難しくなってきているのに、流出を防がなければならない選手は逆に増えている。
山中:だからこそ今シーズンは変な欲をかかないで、トップ4キープを目標にしていたはずだった。ましてや蓋を開けてみれば、マンチェスター・シティだってそれほどよくなかったし、ユナイテッドも過渡期で状態が安定しないから、CL枠は現実的に狙えたと思う。
田邊:ファン・ハールあたりに「自分は実はリバプールの誘いを断っていたんだ」みたいなことを得意げに言われなくとも済んでいた(笑)。まあ、しばらくは腰を据えてチームを作っていくしかないですね。
山中:と思います。いくらCL出場枠を取り損ねたと言っても、この状況でロジャースをクビにしたりすれば、チーム作りのプロセス自体が、ダルグリッシュやホジソンを暫定監督に据えていた頃まで遡ってしまう。リバプールのファンは、自分たちのクラブがイングランドで一番伝統のあるクラブだとか言うけど、イングランド代表みたいな状況になることは望んでいないでしょ(笑)。
構成・文:田邊雅之
協力:山中忍
【識者プロフィール】
田邊雅之
1965年、新潟県生まれ。『Number』をはじめとして、学生時代から携わっていた様々な雑誌や書籍の分野でフリーランスとして活動を始める。2000年からNumber編集部に所属。プレミアリーグ担当として数々の記事を手がけた後、南アフリカW杯を最後に再びフリーランスとして独立。主な著書に『ファーガソンの薫陶』(幻冬舎)、翻訳書に『知られざるペップ・グアルディオラ』(朝日新聞出版)」等がある。最新の翻訳書は『ルイ・ファンハール 鋼鉄のチューリップ』(カンゼン)。
山中忍
1966年生まれ、青山学院大学卒。94年渡欧。イングランドのサッカー文化に魅せられ、ライター&通訳・翻訳家として、プレミアリーグとイングランド代表から下部リーグとユースまで、本場のサッカーシーンを追う。西ロンドン在住で、チェルシーのサポーター。
山中:ええ、ロジャース本人も、補強を進めるのがきつくなるかもしれないと認めてました。実際、去年の夏は、久々にCLに返り咲けることが決まっていたのに、アレクシス・サンチェスにそっぽを向かれたぐらいで。
田邊:スターリングが移籍するという話題も相変わらず流れているし。補強が難しくなってきているのに、流出を防がなければならない選手は逆に増えている。
山中:だからこそ今シーズンは変な欲をかかないで、トップ4キープを目標にしていたはずだった。ましてや蓋を開けてみれば、マンチェスター・シティだってそれほどよくなかったし、ユナイテッドも過渡期で状態が安定しないから、CL枠は現実的に狙えたと思う。
田邊:ファン・ハールあたりに「自分は実はリバプールの誘いを断っていたんだ」みたいなことを得意げに言われなくとも済んでいた(笑)。まあ、しばらくは腰を据えてチームを作っていくしかないですね。
山中:と思います。いくらCL出場枠を取り損ねたと言っても、この状況でロジャースをクビにしたりすれば、チーム作りのプロセス自体が、ダルグリッシュやホジソンを暫定監督に据えていた頃まで遡ってしまう。リバプールのファンは、自分たちのクラブがイングランドで一番伝統のあるクラブだとか言うけど、イングランド代表みたいな状況になることは望んでいないでしょ(笑)。
構成・文:田邊雅之
協力:山中忍
【識者プロフィール】
田邊雅之
1965年、新潟県生まれ。『Number』をはじめとして、学生時代から携わっていた様々な雑誌や書籍の分野でフリーランスとして活動を始める。2000年からNumber編集部に所属。プレミアリーグ担当として数々の記事を手がけた後、南アフリカW杯を最後に再びフリーランスとして独立。主な著書に『ファーガソンの薫陶』(幻冬舎)、翻訳書に『知られざるペップ・グアルディオラ』(朝日新聞出版)」等がある。最新の翻訳書は『ルイ・ファンハール 鋼鉄のチューリップ』(カンゼン)。
山中忍
1966年生まれ、青山学院大学卒。94年渡欧。イングランドのサッカー文化に魅せられ、ライター&通訳・翻訳家として、プレミアリーグとイングランド代表から下部リーグとユースまで、本場のサッカーシーンを追う。西ロンドン在住で、チェルシーのサポーター。