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偉大なる「マルディーニ家」の系譜。“3代目”はミランでキャリアを築けるか?【現地発】

カテゴリ:メガクラブ

片野道郎

2020年10月28日

プレースタイルの確立が当面の課題

今シーズンはダニエルにとって実質プロ1年目。限られた出番でアピールできるか。(C)Getty Images

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 ダニエルはフィジカル的な成長がやや遅かった関係もあり、17歳までは縁がなかった世代別のイタリア代表にも昨年から呼ばれはじめ、現在はU-19代表とU-20代表に名を連ねている。

 伸び続けている身長は180センチを超え、体格的には父と比べても見劣りしない。持久系のアスリートだった父と異なっているのは、速筋が発達しておりスプリントだけでなく初動のクイックネスも備えている部分。急激な加速で緩急をつけて一気に相手を抜き去るドリブル突破は、大きな武器のひとつだ。

 プリマベーラ監督としてダニエルを指揮したアレッサンドロ・ルーピは、その特長をこう語っている。

「テクニックに優れ、ピッチ上の状況を周囲よりも早く読み取る戦術眼も備えている。もうひとつの大きな長所は、プレッシャー耐性の強さだ。マルディーニ家の一員であるというストレスに、負けたことは一度もない。トップレベルでプレーするためのクオリティーは十分に持っている」
 背番号が98番から27番に昇格した今シーズンは、トップチームに帯同する本格的なプロキャリアの1年目。ただ、ミランでの序列は2列目の準レギュラークラス以下に甘んじる。プリマベーラ時代のプレー動画を見ても、周囲との連携よりも単独突破で状況を打開しようとする傾向が強く、このままのプレースタイルではトップレベルですぐに活躍するのは難しいように見える。

 同年代の中ではトップレベルでも、セリエAという舞台で自らのクオリティーを発揮できるかどうかはまったくの別物だ。そのプレースタイルとメンタリティーを確立することが当面の課題だろう。
 
 いずれにしても、まだプロキャリアをスタートしたばかりの19歳。セリエAで通用するタレントの持ち主であることに疑いはないが、プロフットボーラーとしてどこまで成長できるかは、これからの数年間に掛かっている。

 何よりもまず、「マルディーニ」という名字ゆえに圧し掛かる過大な期待やプレッシャーに押し潰されずに、本来のタレントを存分に発揮することを祈りたい。それさえできれば、悔いのないキャリアが送れるはずだ。
 
文●片野道郎
※『ワールドサッカーダイジェスト』2020年10月15日号より転載
 
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