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【藤本淳吾は今どうしている?|前編】ガンバ、京都を契約満了。「“ゴール”は見えている」

カテゴリ:Jリーグ

広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)

2020年05月03日

「もう余裕で“ゴール”に近い場所にいる」

53歳のカズ(左)と41歳の俊輔(右)。自分より年上の選手たちが現役を続けていることに、少なからず影響を受けている。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

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――「引退」の二文字が頭をよぎったりもした?
「それもいずれはくることだから。でも、シュンさん(中村俊輔)はまだ41歳でも現役だし、カズさん(三浦知良/53歳)なんてもっと上の年齢でバリバリやっている。ヤットさん(遠藤保仁)だってそうだし、ナラさん(楢﨑正剛)やトゥーさん(田中マルクス闘莉王)も長く現役を続けて、自分もそうありたいと思っていて。でも、なんだろう、ある意味、“ゴール”はもう見えているわけですよね。スタート地点からゴールを見るより、もう余裕でゴールに近い場所にいる。そういう感覚でいるけど、じゃあ、そのゴールがどこにあるのか、自分で決めるのか。ましてや、大卒は10年経てば33歳になる。それを見越して、プロになった時に、10年は頑張ろう、そしてその10年間をどれだけ濃く、楽しいものにできるか、それはずっと考えてここまでやってきた。だから、ゴールは近いとは思っているけど」

――でも、引退という決断は下さなかった。
「さっきも言ったとおり、もうちょっとやりたかったから」

――◆――◆――
 これまでのキャリアで初めて所属クラブを失った。だが、スパイクを脱ごうとは思わなかった。とりあえずプロで10年はやる。その目標はすでにクリアして、気心の知れる仲間が引退しても、藤本は現役にこだわった。

 しかし、現実を目の当たりにすれば、迷いも生じてくる。リスタートの算段はつけられたのか。後編では、現在の心境やプレーヤーとしての矜持、外出自粛要請が続くなかでのトレーニング方法、将来の夢などについて語ってもらった。

PROFILE
藤本淳吾 ふじもと・じゅんご/1984年3月24日生まれ、神奈川県出身。173センチ・69キロ。横浜プライマリー―横浜Jrユース―横浜栄FC―桐光学園高―筑波大―清水―名古屋―横浜―G大阪―京都。J1通算328試合・54得点。J2通算8試合・0得点。J3通算4試合・2得点。日本代表通算13試合・1得点。01年U-17世界選手権出場。06年Jリーグ新人王獲得。10・11年Jリーグベストイレブン選出。自慢の左足を駆使して、チームのポゼッションを支え、敵陣バイタルエリアで好パスを配給する攻撃的MF。視野の広い展開力、正確無比なロングキックやサイドチェンジにも定評あり。

取材・文●広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)

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