「トウキョウをクラブ名に加えることで一番意識しているのは外国籍選手」
こうしてクラブ名改称の結論は先送りとなった格好だが、町田は今後、クラブとして大きな転換期を迎えることは間違いない。「ハード面が整うまでは大きな動きはしません」と明言した藤田オーナーだが、20年秋頃の完成を見込んでいるというクラブハウスの使用開始を、大きな一歩を踏み出すひとつのタイミングとして見据えている。
「トウキョウをクラブ名に加えることで一番意識しているのは外国籍選手の獲得。クラブのブランド力を上げて、このユニホームを着られてうれしい。このクラブでプレーしたいとならないと」
「トウキョウをクラブ名に加えることで一番意識しているのは外国籍選手の獲得。クラブのブランド力を上げて、このユニホームを着られてうれしい。このクラブでプレーしたいとならないと」
もちろん、海外の“ビッグネーム”獲得ありきではなく、「多額の人件費を用意して、良い選手をバンバン獲って、壊れていったチームを数多く見てきた」藤田オーナーは、慎重な姿勢を崩していない。
「現場の監督やGM、強化部長とも相談をしながら、適切な着地点がどこなのか。そこを見極めつつ、それなりの規模感でチーム人件費を増やすことは間違いないです。まあ、三木谷さんほどは無理なんですけど、できる限りは頑張ろうと思っています」
藤田オーナーはそう言って謙遜しながらも、東京・町田から世界規模のクラブを目指す“本気度”をのぞかせていた。
取材・文●郡司 聡(フリーライター)