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日本代表スタッフ 藤田俊哉氏に訊く――久保建英のA代表選出とアヤックスの復活劇に共通する“強化スタンス”

カテゴリ:連載・コラム

サッカーダイジェストWeb編集部

2019年06月01日

「アヤックスはいい選手を育てたら、オートマチズムに躊躇なくステップアップさせる」

――トッテナム、リバプール、サウサンプトン出身選手同様に、アヤックス出身選手のその後の輝かしい活躍ぶりにも驚かされます。
 
「アヤックスというクラブは育成クラブというイメージが強いかもしれないが、もはや育成クラブではない。選手を育てる、に加え、活躍できる選手を見る目が確かなのだろう。1年前にアヤックスに入団したセルビア代表FWのドゥシャン・タディッチは、サウサンプトンから移籍金15億円と言われる高いお金を払ってまで獲得してきた選手。当時、サラリーキャップを破ってまで取りに行ったと言われていた。ダビド・ネレスだって、3年前にサンパウロから大枚をはたいて獲得してきた選手だった。
 
――当時の金額で約14億円と言われていました。
 
「そうだったね。当時、19歳のブラジル人の獲得に関してはオランダ国内で賛否両論があった。彼もヤング・アヤックスでプレーしていて目の当たりにしたけれど、あんなにヒョロっとした線の細い選手に大金を使って大丈夫なのか? 上のレベルで活躍できるのか? といった意見をたくさん耳にしていた。でも、実際はどうなった?」
 
――いまやブラジル代表入りし、移籍金は40億円以上にはね上がっているそうです。
 
「そうだよね。いまや世界のトップで戦える選手に成長したじゃない? そしてセレソン入りも果たしてコパ・アメリカでプレーできる選手にもなったじゃない? 3年前と比べて移籍金も4倍以上に跳ね上がっている。じゃあ、最初の投資としての10億円はどうなの? 安いよね? っていうことになる。そうした選手も、移籍当初は、ヤング・アヤックスからスタートしているんだ。若手を発掘しプレー経験を積ませ、育ててビッグクラブへ送り出す――。そのサイクルの徹底が、やっぱりアヤックスの強さであるんだ。とりわけ、彼らが自信を持っているのは、いい選手を育てたら、オートマチズムに躊躇なくステップアップさせること。オートマチズムに躊躇なく、というところがポイントであって、逆に言えば、次から次へといい選手を育てることができるという自信がなければ成り立たない。だからこそ、10億円単位のお金(選手)を動かす“目利き”が重要なんだ」
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