【鈴木啓太×岩政大樹|中編】浦和、鹿島を出て見えたもの――今だから言える本音も告白

カテゴリ:連載・コラム

岩政大樹

2017年06月19日

ペトロヴィッチ監督との出会いは特別。「信頼関係のある人と一緒に仕事ができる喜び」があった。

恩師・ペトロヴィッチ監督の教えは、今の立場でも生きている。(C)SOCCER DIGEST

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岩政 まあ、そうですよね。そういう時は視野がどうしても狭くなる。そこでペトロヴィッチ監督と出会うわけですが、彼はなにが素晴らしいんでしょう?
 
鈴木 やっぱり人と人とのつながりですね。信頼関係のある人と一緒に仕事ができる喜びってありますよね? ミシャは、それを毎日積み重ねる。毎朝、必ず握手して、ハグして、「コンディションどうだ? 家族はどうだ? 娘の様子は?」と毎日聞く。「変わってないよ」と言った次の日にも(笑)。その温かい人から「チャレンジしてみなさい」と言われるとやる気になりますよ。
 それに、ミシャはチャレンジしたミスについてはまったく責めませんでした。「見えていてパスが上手くできなかった場合は、技術の問題だから練習すれば解決する」とね。キックミスをしても、「ブラボー! そこが見えているなら大丈夫だ、ケイタ。あとはお前の技術だ」と。もう一回チャレンジしようと思いますよ。
 
岩政 なるほど。指導者として勉強になりますね。
 
鈴木 本当に勉強になりました。僕も今、明治の選手たちに話をするのは、そういうところなんです。
 
<<後編に続く>>
 
【プロフィール】
鈴木啓太(すずき・けいた)1981年7月8日、静岡県出身。J1通算379試合・10得点。日本代表27試合・0得点/浦和ひと筋で15年間プレーし、2006年のJ1制覇、2007年のACL優勝など、数々のタイトル獲得に貢献。2006年、2007年にはJリーグベストイレブンに選ばれた。15年シーズンを最後に現役引退。現在はAuB株式会社の代表取締役や明治大アドバイザー、サッカー解説者など多岐に渡って活躍している。

岩政大樹(いわまさ・だいき)/1982年1月30日、山口県出身。J1通算290試合・35得点。J2通算82試合・10得点。日本代表8試合・0得点/鹿島で不動のCBとして活躍し、2007年からJ1リーグ3連覇を達成。日本代表にも選出され、2010年の南アフリカW杯メンバーに選出された。2014年にはタイのBECテロ・サーサナに新天地を求め、翌2015年にはJ2岡山入り。岡山では2016年のプレーオフ決勝に導いた。今季から在籍する東京ユナイテッドFCでは、選手兼コーチを務める。
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