■キーワード７：プライベート
　現在のディバラはまさにユベンティーノのアイドルだ。プレーはもちろん、清潔感のあるイケメンで性格が良く、ナイトクラブやパブに通い自ら無用な騒動に巻き込まれるようなタイプでもない。
 
　これまでユーベには、夜遊び好きの反面教師も数多くいた。そのいい例がアルトゥーロ・ビダル。彼が15年夏にバイエルン行きを決めたのは、「ミュンヘンがビールの町だから」というもっぱらの噂だ。翻ってディバラのプライベートは落ち着いている。大切にしているのは、自宅で彼女と共に過ごす時間だ。
 
　アルゼンチンで知り合った恋人は、企業経済学を学ぶ大学生で、パートながらモデル業もこなすアントネッラ・カバリエリさん。若いにもかかわらず、２人はとても落ち着いたカップルだ。
 
　彼女がアルゼンチンからイタリアに移住した際、ディバラの家にはまだ彼の母親アリシアがいた。ディバラは語る。
 
「周りの人達は、よくある嫁、姑の争いが起こるんじゃないかって心配していたけど、幸い何の問題も起こらなかったよ。ただ、母さんは少し焼きもちを焼いたみたいだね。でもそれって、どんな母親でも抱く感情じゃないのかな。たぶん……」
 
 
■キーワード８：チームメイト
　ユーベのロッカールームには、ディバラの友人しかいない。人格者として知られる彼はみんなに好かれる人気者だ。そんなディバラが心から慕っているのが、ジャンルイジ・ブッフォンだ。その魅力について語ってくれた。
 
「ジジ（ブッフォンの愛称）は偉大なフットボーラーだ。僕らが冷静さを欠いているときは、チームを落ち着かせてくれる。強烈なカリスマ性を持った真のリーダーだよ。そして、世界最高のゴールキーパーだ。彼と一緒にプレーできることを光栄に思う」
 
文：パウロ・フォルコリン
翻訳：利根川晶子
 
※『ワールドサッカーダイジェスト2017.04.20号』より加筆・修正