責任がどちらかだけにあるということは、ない
良い面だけを見れば、相馬や森下、藤井にピサノなどA代表に若手を次々と送り込み、クラブ史に残るタイトルを獲得し、永井や和泉などクラブのバンディエラとなる選手を復帰させたことも、この体制における遺産として大きい。今季も森島をボランチとして覚醒させ、時代の顔となる選手の成長を促進している。
もちろん結果がすべての世界だけに、この4年間の目標設定に対しても、純粋な順位の数字にしても、ルヴァンカップ優勝のタイトルはあったにしても、大成功とは言えない成績ではあった。2年目が始まる時点からは常に「リーグ優勝」「アジアの出場権」を公言してきたことも、その失望感を増幅し、今季は「マテウスで役者は全員揃った。今シーズンは皆さんの期待している“結果”を出さないといけない」と語気を強めていただけに、総じてがっかり感も強い4シーズンであったとも言える。
良い時のサッカーは躍動感があり、攻守にアグレッシブさを存分に発揮するのだが、悪い時にはその積極性が消極性へと裏返ったかのように後手に回る。苦しい時に踏ん張り切れないのが悪い時の長谷川グランパスで、それが日々のトレーニングに根差したものなのか、若く経験の少ない選手の多い陣容に起因するものなのか。シーズン中はほぼ非公開練習だったチームにあっては、それを伺い知ることもできなかったが、どちらかだけということではなかったと、今ここに至っては思う。試合は練習の延長線上にあり、公式戦を戦うのはピッチにいる選手だけだからだ。責任がどちらかだけにあるということは、ない。
もちろん結果がすべての世界だけに、この4年間の目標設定に対しても、純粋な順位の数字にしても、ルヴァンカップ優勝のタイトルはあったにしても、大成功とは言えない成績ではあった。2年目が始まる時点からは常に「リーグ優勝」「アジアの出場権」を公言してきたことも、その失望感を増幅し、今季は「マテウスで役者は全員揃った。今シーズンは皆さんの期待している“結果”を出さないといけない」と語気を強めていただけに、総じてがっかり感も強い4シーズンであったとも言える。
良い時のサッカーは躍動感があり、攻守にアグレッシブさを存分に発揮するのだが、悪い時にはその積極性が消極性へと裏返ったかのように後手に回る。苦しい時に踏ん張り切れないのが悪い時の長谷川グランパスで、それが日々のトレーニングに根差したものなのか、若く経験の少ない選手の多い陣容に起因するものなのか。シーズン中はほぼ非公開練習だったチームにあっては、それを伺い知ることもできなかったが、どちらかだけということではなかったと、今ここに至っては思う。試合は練習の延長線上にあり、公式戦を戦うのはピッチにいる選手だけだからだ。責任がどちらかだけにあるということは、ない。
長谷川体制が遺したものと言えば、名古屋に発展的な継続性をもたらした点にもあると思う。直近で言えば、風間八宏監督からマッシモ・フィッカデンティ監督へのシフトはスタイルやプレーモデルを根本からひっくり返すようなところがあり、同様のことは過去の名古屋のクラブ史の中でも繰り返されてきたことだった。
戦い方は監督のカラーによるというのは正論でも、そこで犠牲になるのは選手の個性であり、この監督では重宝されても、この監督ではまったく使われないでは、選手獲得も編成も、チームカラーや“バンディエラ”という観点からしても、クラブ作りが安定しない。
長谷川監督は就任当初から「前任のマッシモ監督のストロングである守備というところの良い部分は残しながら、アグレッシブに前からどんどん奪いに行くような戦い方をします。そのメリハリの部分は今までと同様です。行く時は行く、構える時は構える、そのやり方で名古屋も戦っていきたい」とし、前2年で堅守の実績とイメージを築いたチームに、プラスアルファで戦っていくことを明言していた。
戦い方は監督のカラーによるというのは正論でも、そこで犠牲になるのは選手の個性であり、この監督では重宝されても、この監督ではまったく使われないでは、選手獲得も編成も、チームカラーや“バンディエラ”という観点からしても、クラブ作りが安定しない。
長谷川監督は就任当初から「前任のマッシモ監督のストロングである守備というところの良い部分は残しながら、アグレッシブに前からどんどん奪いに行くような戦い方をします。そのメリハリの部分は今までと同様です。行く時は行く、構える時は構える、そのやり方で名古屋も戦っていきたい」とし、前2年で堅守の実績とイメージを築いたチームに、プラスアルファで戦っていくことを明言していた。




















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