宇佐美貴史、柴崎岳、小林祐希、宮市亮――プラチナ世代に迫る”ラストチャンス”

カテゴリ:日本代表

加部 究

2016年06月15日

北京五輪世代から主力の座を奪い取るなら、おそらく2年後のロシアが…。

日本代表の底上げには、プラチナ世代の台頭が欠かせない。宮市の復活も期待される。(C)SOCCER DIGEST

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 しかし本田、岡崎慎司、長友佑都らに象徴される北京世代の成功への推進力や飢餓感は、資質の差を埋め、逆に凌駕してしまった。なりふり構わず自分を信じて猛進していくパワーや、叩かれても倍返しで起き上がるようなリバウンド・メンタリティが、おそらく茨の道を切り拓いた。簡単に言えば、雑草が温室育ちを抑え込んだ構図になる。
 
 幼少期の小林はリオネル・メッシにも劣らぬ天才だった。しかし何度かの挫折を経験し、必然的に逞しさも備えて生き残ってきた。大言ばかりがクローズアップされるが、同時に賢明な自己分析も持ち合せている。自分の立ち位置は、誰より自身が把握しているに違いない。
 
 今回新しく選出された小林や大島も、最近外れている柴崎も、まだ横一線の塊に過ぎない。半面早くから大器と嘱望された杉本や堀米勇輝の覚醒、さらには宮市の復活、そして新たに駒井善成らの浮上のチャンスも残されている。
 
 ただし、もはやプラチナ世代にも、ゆっくりと歩を進めていく悠長な時間はない。北京五輪世代から主力の座を奪い取るなら、おそらく2年後のロシアがラストチャンス。正念場を迎えている。
 
文:加部 究(スポーツライター)

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