北京五輪世代から主力の座を奪い取るなら、おそらく2年後のロシアが…。
しかし本田、岡崎慎司、長友佑都らに象徴される北京世代の成功への推進力や飢餓感は、資質の差を埋め、逆に凌駕してしまった。なりふり構わず自分を信じて猛進していくパワーや、叩かれても倍返しで起き上がるようなリバウンド・メンタリティが、おそらく茨の道を切り拓いた。簡単に言えば、雑草が温室育ちを抑え込んだ構図になる。
幼少期の小林はリオネル・メッシにも劣らぬ天才だった。しかし何度かの挫折を経験し、必然的に逞しさも備えて生き残ってきた。大言ばかりがクローズアップされるが、同時に賢明な自己分析も持ち合せている。自分の立ち位置は、誰より自身が把握しているに違いない。
今回新しく選出された小林や大島も、最近外れている柴崎も、まだ横一線の塊に過ぎない。半面早くから大器と嘱望された杉本や堀米勇輝の覚醒、さらには宮市の復活、そして新たに駒井善成らの浮上のチャンスも残されている。
ただし、もはやプラチナ世代にも、ゆっくりと歩を進めていく悠長な時間はない。北京五輪世代から主力の座を奪い取るなら、おそらく2年後のロシアがラストチャンス。正念場を迎えている。
文:加部 究(スポーツライター)
幼少期の小林はリオネル・メッシにも劣らぬ天才だった。しかし何度かの挫折を経験し、必然的に逞しさも備えて生き残ってきた。大言ばかりがクローズアップされるが、同時に賢明な自己分析も持ち合せている。自分の立ち位置は、誰より自身が把握しているに違いない。
今回新しく選出された小林や大島も、最近外れている柴崎も、まだ横一線の塊に過ぎない。半面早くから大器と嘱望された杉本や堀米勇輝の覚醒、さらには宮市の復活、そして新たに駒井善成らの浮上のチャンスも残されている。
ただし、もはやプラチナ世代にも、ゆっくりと歩を進めていく悠長な時間はない。北京五輪世代から主力の座を奪い取るなら、おそらく2年後のロシアがラストチャンス。正念場を迎えている。
文:加部 究(スポーツライター)

6月9日発売号のサッカーダイジェストは、「ヤングガンズ100」を特集。リオ五輪、ワールドカップアジア予選に向けて注目すべきヤングプレーヤーは? 92~99年生まれの選手を対象に100人ピックアップしました。インタビューでは、柏の伊東選手、浦和の関根選手が登場。またU-23日本代表企画では登録メンバー18人を大予想し、オーバーエイジ選考の近況に迫ります。クラブダイジェストでは、J3で好調の相模原を取り上げています。