日本にとっては難敵以外の何物でもないメキシコ
メキシコという相手は日本にとって難敵以外の何物でもない。吉田が「忘れられない試合」と語ったように、2012年ロンドン五輪準決勝でも痛恨の敗戦を喫している。2013年コンフェデレーションズカップ(ブラジル)でも完敗し、直近の2020年11月のテストマッチ(グラーツ)でも0-2でねじ伏せられている。百戦錬磨のA代表守護神・オチョア(クラブ・アメリカ)に率いられたチームは技術・戦術レベルが高く、決定力も抜きんでている。その強豪を叩けなければ、金メダルには手が届かない。
堂安と久保らアタッカー陣には、名手・オチョアの高い壁を打ち破る道筋を見出すという重要タスクが課せられる。連係連動という日本らしさを出しつつも、イザというところでの個の力を発揮できるのか。次は彼らの真価が問われる一戦になる。
文●元川悦子(フリーライター)
文●元川悦子(フリーライター)