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シーズン半ばで発表されたマルコ・ローゼ監督の電撃移籍。揺れるボルシアMGに残された道は…【現地発】

カテゴリ:連載・コラム

中野吉之伴

2021年03月10日

「サッカーでは美しい1シーン」のはずが…

 試合後にかつての同僚と談笑をするシーンは、本来とても美しいものだ。ただ、あらゆることが神経質になっている今、そうしたシーンさえも、憎悪の対象にすらなってしまうのが悲しい。

 ホッフェンハイム監督時代に同じようにシーズン途中にライプツィヒ監督就任の報が流れたユリアン・ナーゲルスマン(現RBライプツィヒ監督)は「マルコが批判されているのはいいことだとは思わない。外部からの騒音は必要不可欠なものではなく、理解できるものでもない」と話し、ローゼを気遣う発言をしていたのがとても印象的だった。
 
 ボルシアMGのエッベルSDはドルトムント戦前に「チームと監督の間に問題は全くない。私はそれを感じているし、それこそが決定的に重要なところだ。機能している」と全幅の信頼を口にした。

 MFヨナス・ホフマンは試合後「ピッチ上での反応からも、チームはいままでのように戦う意思を持っている。監督のためにプレーすることも見てとれた」とコメント。元ドイツ代表MFクリストフ・クラマーは「まだシーズンは終わっていない。どうしたらいいか分からないなんてことはないんだ。チームはまた全力でプレーしていくだけだ。今日の負けは悔しい。でもまだ続いていくんだ」と気合いを入れ直していた。

 ローゼはいまの難しい状況について「何事もなく自分の中をすり抜けていったりはしない」と受け止めた上で、「1試合勝つこと、そしてそこから成功の軌跡に戻ること。今日のパフォーマンスを結果で証明していくこと」を直近の目標の定め、この難局を乗り切る戦いに挑んでいく。

 ボルシアMGとローゼの旅はまだ終わっていないはずなのだ。
 
筆者プロフィール/中野吉之伴(なかの きちのすけ)

ドイツサッカー協会公認A級ライセンスを保持する現役育成指導者。執筆では現場での経験を生かした論理的分析が得意で、特に育成・グラスルーツサッカーのスペシャリスト。著書に「サッカー年代別トレーニングの教科書」「ドイツの子どもは審判なしでサッカーをする」。WEBマガジン「中野吉之伴 子どもと育つ」(https://www.targma.jp/kichi-maga/)を運営中
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