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南野拓実はなぜサウサンプトンに放出されたのか? リバプール番記者が考える“Win-Winの可能性”とは【現地発】

カテゴリ:メガクラブ

イアン・ドイル(Liverpool Echo紙チーフ記者)

2021年02月08日

より高値で売却するための伏線として――

クロップ監督は南野への信頼を強調しているが、ドイル記者の見立てはシビアだ。 (C) Getty Images

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 そんな迎え入れられ方をした南野にとって、イングランドへやってきてからの13か月は常にタフな時間だった。

 移籍からわずか2か月後に、世界中が新型コロナウィルスによるパンデミックに陥り、英国もロックダウンを余儀なくされた。入団2年目となった新シーズンも、リバプールに怪我人が続出した事情もあり、南野は不慣れなインサイドハーフで起用されたこともあった。それだけに本人も、コンスタントにチャンスが与えられる新天地で、真価を発揮したいと考えているに違いない。

 周知の通り、今回の期限付き移籍には買い取りオプションは付帯していない。この事実から読み取れる可能性は2つある。

 一つ目は、リバプールが来シーズン以降は再び戦力として迎え入れる可能性だ。今シーズンの残り約4か月は南野にプレー機会をもたらし、よりイングランド・サッカーに慣れてもらうための、ある種の準備期間を与えたと考えられる。

 もうひとつは、今シーズン終了後にやってくる今夏の移籍市場で、より高値で売却するための伏線としての可能性だ。リバプールにしてみれば、どちらにしても“Win-Win”の状況なのである。

 だが、クロップ監督は、今回の処置はあくまで一時的な移籍だというスタンスを崩さない。

「チームに置いておけるのであれば、そうしたかった。タクミは我々の長期的なプロジェクトの一つで、獲得する前からそう考えられていた。だからこそ、彼が出場機会を与えられることは、大きな意味をなすんだ」

 この言葉を真に受けるのであれば、指揮官は南野を戦力として考えているということになる。しかし、何が起こるか分からないのがサッカー界の常だ。仮に南野に再びリバプールの赤いシャツを身に着ける機会が訪れなかったとしても、我々は何ら驚くことはない……。

Text by Ian Doyle(Liverpool Echo Chief LFC Football Writer)
文●イアン・ドイル
Translation by Kozo Matsuzawa
訳●松澤浩三
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