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南野拓実はなぜサウサンプトンに放出されたのか? リバプール番記者が考える“Win-Winの可能性”とは【現地発】

カテゴリ:メガクラブ

イアン・ドイル(Liverpool Echo紙チーフ記者)

2021年02月08日

忘れてはならない南野獲得時の“リスク”

リバプールでは満足な出場機会を得られていなかった南野にとってサウサンプトン移籍は、アピールのための絶好機となった。 (C) Getty Images

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 この交渉についてクロップは、次のように述べている。

「『絶対にあり得ない』と、即座に突っぱねたりはしなかった。時間を割いて、しっかりと考えた。タクミは実力を備えているが、我々は十分な出場機会を与えられていない。様々な理由があるとはいえ、それこそが真実だった。

 現在のチームは守備に問題を抱えており、このチームでは守備のタスクをこなすことが大事な仕事でもある。だが、タキは上背がなく、フィジカル面に難がある。セットプレーでの守備は非常に重要な問題だ。

 レンタルでタキを放出するうえで、出しても有益にならないクラブは多い。だが。サウサンプトンであれば、その意味があった。サウサンプトンを助け、同時にリバプールにも有効となる。ここでは難しかった連続出場の機会を与えることができる」

 一方のサウサンプトンのラルフ・ハーゼンヒュットル監督も、先日の記者会見で南野のフィジカル面について、興味深い評価を口にしていた。

「私にとって彼は、とてもスペシャルな選手だ。身体能力ではなく、彼のプレースタイルのことだ。頭の回転が速く、好判断をできる。我々のプレッシングサッカーを理解しているし、走り回ってくれるはずだ」
 
 無論、南野本人にとっても、今回の移籍は大きな意味を持つ。リバプールでは限られていた先発の機会が、サウサンプトンであればより頻繁に巡ってくるからだ。プレータイムが増えれば、必然的に試合勘が戻り、動きもシャープになるのは間違いない。

 しかしながら、レンタルからアンフィールドに戻った選手で成功した例はほんの一握りである。ヴォルフスブルクからレンタルバックした経歴を持つ数少ない「成功例」と言えるオリギのケースも、真の意味で成功と呼ぶには至らない。

 そして、忘れてはならないのは、わずか1年前にリバプールが南野の獲得のためにザルツブルクへ支払った725万ポンド(約10億1500万円)だったということだ。それは彼らにとって、たとえ失敗だったとしても痛みの小さい、低リスクの投資なのである。
 
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