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フライブルクの好調を支える“最高額”のフランス人MF。ブレイクの裏にある“ぶれない”クラブ哲学とは?【現地発】

カテゴリ:ワールド

中野吉之伴

2021年01月20日

ツイッターで積極的にドイツ語を使う姿にサポーターは…

「言葉は大事な要素だ。特に、たくさん周りの選手に指示を出さなければならない中盤センターの選手にとっては、とても大事な要素で、試合の行方を左右するともいえる。もちろん、彼はまだドイツ語をそこまで話せるわけではない。だが、彼は勤勉にドイツ語を学び、その言葉を口にし続けている」

 サンタマリアが自身のツイッターで積極的にドイツ語を使ったりしている様子を、フライブルクファンはとても好意的に受け止めている。チームメイトもそうだろう。

 そして今、周囲のサポートを受け、サンタマリアは素晴らしいプレーでチームの勝利に貢献している。運動量が豊富で1対1に強く、ボランチの位置からでもゴール前に何度も顔を出し、精力的にゴールを狙う。まさにチームが必要とするすべての要素を還元してくれているのだ。

 クラブの礎を築いたフォルカー・フィンケが提唱した育成クラブとして生きる道。ひとりひとりの選手と丁寧に向き合い、一人一人の選手が育っていく環境を整え、そうして成熟した選手を高値でトップクラブへ売却していく。もう30年以上、フライブルクは自分たちの立ち位置を、一度も崩していない。

 以前、SDヨハン・ザイアーが「我々にとって大事なのは健全に成長していくということだ。いつでも我々らしくいなければならない。自分たちの文化を守り、謙虚であり続ける」と話していたことがあった。

 この哲学はクラブ首脳陣、運営陣、監督・コーチ・スタッフ、選手、そしてファンに至るまで浸透している。おごることなく、卑屈になることもなく、彼らは常に自分たちの全力で戦い続ける。

 
筆者プロフィール/中野吉之伴(なかの きちのすけ)

ドイツサッカー協会公認A級ライセンスを保持する現役育成指導者。執筆では現場での経験を生かした論理的分析が得意で、特に育成・グラスルーツサッカーのスペシャリスト。著書に「サッカー年代別トレーニングの教科書」「ドイツの子どもは審判なしでサッカーをする」。WEBマガジン「中野吉之伴 子どもと育つ」(https://www.targma.jp/kichi-maga/)を運営中
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