コロナ禍から戻った守護神が最後の砦に
マンダンダは、8月中旬に新型コロナウィルスに感染(無症状)して家に籠り、すでに治癒して感染力が皆無だったにもかかわらず、フランス代表スタッフの届け出ミスで代表を離脱する羽目に。さらには、クレールフォンテーヌからマルセイユに帰ろうとして、飛行機搭乗まで拒否される憂き目に遭った。
日ごろ穏やかな彼も、さすがに苛立ったという。だがそんな感情など全て乗り越え、この大一番で、目を見張るようなスーパーセーブを連発したのだった。
そしてもうひとり、酒井宏樹もいた。苛立ちに巻き込まれることなく、それでいて黙々と戦士に徹し、またしてもネイマールに勝った。とりわけ10番の股抜きを見抜き、膝と地面の間にピタリと挟んでみせたシーンは圧巻だった。
ネイマールは苛立ち始めたのは、1対1で酒井に勝てなかったからという印象さえある。思えば、これまで一度も、この日本代表DFとのマッチアップで上回ったことはないのだから、イライラするのも当然かもしれない。
日ごろ穏やかな彼も、さすがに苛立ったという。だがそんな感情など全て乗り越え、この大一番で、目を見張るようなスーパーセーブを連発したのだった。
そしてもうひとり、酒井宏樹もいた。苛立ちに巻き込まれることなく、それでいて黙々と戦士に徹し、またしてもネイマールに勝った。とりわけ10番の股抜きを見抜き、膝と地面の間にピタリと挟んでみせたシーンは圧巻だった。
ネイマールは苛立ち始めたのは、1対1で酒井に勝てなかったからという印象さえある。思えば、これまで一度も、この日本代表DFとのマッチアップで上回ったことはないのだから、イライラするのも当然かもしれない。
パルク・デ・プランスを舞台にしたクラシコでパリSGが敗れたのは、10年ぶり(2010年2月28日以来)。さらにシーズンを2連敗でスタートしたのは、何と36年ぶりのことだ。もちろんコロナ禍による例外とはいえ、なにやら1990年代のクラシコの雰囲気が漂った一夜だった。
今週のパリ地方は異常な高温になる予定である。そんななかでも、ドゥゴール記者は皮肉をこめて、こう締めくくっている。「今週、首都の上空には夕立がくるとアナウンスされている」――。
取材・文●結城麻里
text by Marie YUUKI