「あの時の鹿島は…」現役Jリーガーが認めた「“3連覇”09年アントラーズ」の最強ぶり

カテゴリ:Jリーグ

広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)

2020年06月08日

「象徴は間違いなく小笠原さん」(鄭)

09年シーズンのリーグMVPに輝いた小笠原。佐藤は「あの時の鹿島は、満男さん抜きで語ることはできません」とコメント。(C)SOCCER DIGEST

画像を見る

 鄭はまた、09年シーズンのリーグMVPに選ばれた鹿島の“レジェンド”小笠原の存在を介して、このチームの伝統の勝負強さについて推察する。

「(09年鹿島の)象徴は間違いなく小笠原さん。うっちー(内田篤人)も『小笠原満男なくして鹿島はない』と言っていますし、練習の強度が高いのは小笠原さんのマインドがクラブに伝わっているからでしょう」

 この勝負強さについて、「歴代トップかな」と評価する佐藤は「勝つために何をするべきかチーム全体で整理されていて、全員のベクトルが合っていた。そうでないと、3連覇は成し遂げられませんよ」と分析する。

 チームを構成する個々の顔ぶれについて「タレントも揃っていました」と言う興梠は、「前年に連覇した時のメンバーがほとんど残っていて。例えばFWだったらマルキと俺がレギュラーで、その他にも(田代)有三さんがいて、大迫(勇也)が新人として入ってきて。誰が出ても同じように質の高いサッカーができたし、ハイレベルな競争が生まれていました。その緊張感が結果につながったんじゃないかな」と思い返す。鄭は、「清水で17、18年とチームメイトだった(増田)誓志は常に自分を追い込む性格で、サッカー選手の鑑。09年の鹿島を選んだのは、彼に敬意を表す意味もあります」と明かす。

 本企画の総合ランキングでは4位という結果に終わった「09年鹿島」だが、Jリーグの歴史にその名を深く刻んだ“最強ぶり”が色褪せることはない。昨季は無冠に終わった元祖“常勝軍団”が、ザーゴ新監督を迎えて新体制で臨む今季、かつてのような強さでタイトルを掴む姿を期待したい。

構成●広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)
取材・文●高村美砂(=宇佐美貴史)、サッカーダイジェスト編集部(=佐藤寿人、興梠慎三、鄭大世)

【PHOTO】「Jリーグ歴代最強チーム」はどれだ!?|2009年鹿島アントラーズの特選フォトはこちら!

【PHOTO】前人未到の20冠!鹿島アントラーズが獲得した全タイトルを秘蔵写真で振り返り!

【PHOTO】あの感動を再び!2016年のJ1、1stステージ優勝シーンを厳選ショットで振り返る!第17節鹿島対福岡戦

【PHOTO】鹿島アントラーズの歴史を彩った名手たちと歴代ユニホームを厳選ショットで一挙紹介!

5月28日発売のサッカーダイジェストでは、「Jリーグ歴代最強チーム」と題し、現役選手や元日本代表など総勢50名が“歴代で最強だと思うチームトップ3”を選出!第2特集ではJ1・J2全クラブの“歴代最強チーム”なども紹介している

画像を見る

【関連記事】
佐藤寿人が選ぶJ歴代最強チーム「華やかさと強さを兼ね備えた稀なチーム。顔ぶれは豪華そのもの」
興梠慎三が選ぶJ歴代最強チーム「数字が強さを物語る。ミシャのサッカーがハマって負ける気がしなかった」
宇佐美貴史が選ぶJ歴代最強チーム「毎試合『今日は何点取るんやろうな』と予想しながらスタジアムに行った」
鄭大世が選ぶJ歴代最強チーム「中澤さんには、なにも通用しなくて、河合さんにも経験のない感覚で吹き飛ばされた」
【J歴代最強チーム番付】ベスト3のうち1位と3位にランクインしたクラブは?

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト なでしこJに続け!
    4月10日発売
    U-23日本代表
    パリ五輪最終予選
    展望&ガイド
    熾烈なバトルを総力特集
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト 世界各国の超逸材を紹介!
    4月18日発売
    母国をさらなる高みに導く
    「新・黄金世代」大研究
    列強国も中小国も
    世界の才能を徹底網羅!!
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 高校サッカーダイジェストVo.40
    1月12日発売
    第102回全国高校選手権
    決戦速報号
    青森山田が4度目V
    全47試合を完全レポート
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ