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【ジーコが語るJリーグ|後編】「外国人5枠は無意味」。そして、日本人選手への提言は――

カテゴリ:Jリーグ

志水麗鑑(サッカーダイジェスト)

2020年05月01日

「努力をしたから運が味方をする。何もしない人に運はついてきません」

 スポーツ心理学の先生の力を借りてでも、“勝つ”マインドになるためのメンタルトレーニングをするべき。ジーコはそう話すが、ただメンタルを改善するだけでなく、もちろん努力も必要だと続ける。

「ブラジルが生んだ伝説的なバスケットボール選手のオスカー・シュミットで、こんなエピソードがあります。彼は実力を評価する意味で『神の手』と呼ばれていました。ですが、とあるインタビューでオスカーは『僕は神の手を持っていない。毎回、練習で1000回スリーポイントシュートを練習しているから、運が味方をするようになるんだ』と答えたんです。つまり、この話から言いたいことは、努力をしたから運が味方をする、ということ。何もしない人に運はついてきません。サッカーでも一緒。相手を研究し、対策を練って、練習をして、そうして初めて結果がついてきます。

 それを個人で努力するのではありません。サッカーは団体スポーツ。『自分が目立とう』、『自分が点を取ろう』、『自分が顔になろう』ということがよく見られますが、団体スポーツでは、勝たなければ個人は台頭していかない。だから、チームのために自分が頑張れば、必然的に自分も目立つようになるということを選手たちは理解しないといけない。特にキャリアの浅い若手にはそれを教え込まなければならないです」
 
 たしかに、例えばロシア・ワールドカップの決勝トーナメント1回戦・ベルギー戦で日本は、2-0でリードしていたものの、69分の失点から一気に逆転されるなど、往々にして“逆転”がよくある。それはジーコの言うとおり、メンタルも影響しているとなると、スポーツ心理学を学ぶべきなのかもしれない。いずれにせよ、ジーコはさらなるJリーグの発展のために、日本人選手へ「メンタルの改善」を提言している。

 Jリーグ開幕当初には選手として、その後は日本代表監督、現在は鹿島のテクニカルディレクターとして、日本サッカーの成長に尽力してくれているジーコ。日本サッカーの功労者は、Jリーグ、ひいては日本サッカーが発展することを願ってアドバイスをしてくれている。これからも、日本サッカーの伝道師となってくれるはずだ。

取材・文●志水麗鑑(サッカーダイジェスト編集部)
通訳●高井蘭童(鹿島アントラーズ)

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