――来季についても訊かせてください。リーグ王者として警戒されるはずですし、アジアを舞台にしたACLにも参戦します。

「タフなシーズンになるのは間違いないですね。JリーグとACL、ふたつの大きな大会を戦い抜くためのメンバーを揃えないといけないと思っています。個人的には、どっちの大会にも出たいです」

――ちなみに、日本語のほうはだいぶ上達しましたか？

「今年は独学で勉強していて、平仮名だけでなく、カタカナもかなり分かるようになりました。いくつか言葉も覚えましたけど、でもやっぱり、まだまだ難しいですね。来年は個人レッスンとか、家庭教師をお願いしようかと考えています。そして、外食に行った時に『サーモンをください』とか（笑）、自分で注文できるぐらいまで上達したいですね」
 

――いくつか言葉を覚えたということですが、リーグ優勝の喜びを日本語で言ってもらえますか？

「さすがにそれは無理（笑）。とにかく、リーグ優勝は本当に嬉しいし、幸せな気持ちでいっぱいです。シャーレを手にした時は、涙が流れてきました。これまでの苦労が思い返されて、Ｊリーグ挑戦１年目がタイトルという形で報われて、達成感もあって、こみ上げてくるものがありました。感動的な瞬間でしたね。実際のところ、優勝の実感はまだそれほどでもないのですが、とにかく嬉しい。それに尽きます」

――では、日本語での優勝の喜びコメントは、また来年お願いします。

「たくさん勉強して、とりあえず暗記します（笑）」

PROFILE
マルコス・ジュニオール／1993年１月19日生まれ、ブラジル出身。167㌢・66㌔。フルミネンセのユース出身（プロ以降はキャリアレコード参照）。Ｊ１通算33試合・15得点。移籍１年目で横浜の15年ぶり４度目のリーグ優勝に貢献。トップ下、左ウイング、ＣＦと複数の攻撃的なポジションでプレーし、ともに15ゴールを決めた仲川と得点王にも輝く。大好きな漫画『ドラゴンボール』に登場するキャラクターの必殺技を真似したゴールセレブレーションも話題になった。

取材・文●広島由寛（サッカーダイジェスト編集部）