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【連載・東京2020】大迫敬介/中編「“もう絶望的だった”プロ入りから、A代表入りを果たすまで」

カテゴリ:日本代表

多田哲平(サッカーダイジェスト)

2019年10月21日

「プロデビュー戦は落ち着いて入れた」

公式戦出場ゼロのプロ1年目。それどころか紅白戦でもなかなか出番が回ってこなかった。(C)J.LEAGUE PHOTOS

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――広島ユースの時はやはりトップ昇格しか考えていなかったですか?
「もちろん。それしか考えていなかったです」

――広島のトップチームをどう見ていた?
「3度もリーグ優勝をしていましたし、正直自分が入ってどれだけできるのかも想像できないくらいにレベルが高かった。それでも僕が目指しているレベルはそこだったので、そこに到達するためには何が必要かって考えていました」

――当時トップチームを率いていた森保一監督のサッカーはどうだった?
「基本的にトップとユースのやり方は、システムも含めて同じだったので、すごく参考にしていました。特にGKを含めたビルドアップは特徴的で、僕自身苦戦することは多かったですけど、トライしながらやっていました」

――プロに入って感じた、最も大きな違いは?
「スピード感もそうですけど、シュートを打たれた時の相手との駆け引きはものすごく次元が違うなと感じました」
 
――駆け引きは高校時代に苦手としていた部分ですよね。かなり焦ったのでは?
「全然ついていけなくて、もう絶望的でしたね。ユースでなら簡単に止められるようなボールが全然取れなかったり、みんながキャッチできるところを、僕だけ掴めずに弾いてしまったりとか。そういったレベルの高さはすごく痛感しました」

――プロ1、2年目は苦労しましたが、3年目の今年は飛躍のシーズンになりましたね。2月19日のACLチェンライ・ユナイテッド戦で初めてプロの公式戦に出場して、どんな心境でした?
「まずはやっとチャンスをもらえたという嬉しい気持ちと、絶対に勝たないといけない試合だったので、大きな緊張感がありました。ただ1年間苦しい想いをしてきたという自信というか、そういった経験もあったので、すごく落ち着いてゲームに入れました」

――堂々とした振る舞いが印象的でした。絶望感を味わったプロ入り当初から、どんな意識の変化が?
「1年目は練習試合どころか紅白戦にも出られない状況がずっと続いていて、正直辛かったですね。試合勘というか、それはすごく大事だなと思いました。もちろんそれに頼ってしまってはいけませんが。でも出られても10分、15分というのが現実だったので、いろんなシチュエーションが起きるなかで、練習でやってきたことを出せるかというのを重要視していました。難しかったですけど、少しでも出場時間を増やすために、日頃の練習から試合を意識してやっていました」

――そうした振る舞いはどう身につけていったのですか?
「特に今季に入ってGKコーチが変わって、そういった身振り手振りのところはよく言われます。ユース年代だと普通のボリュームの声でもグラウンドで通りますけど、プロの舞台だと、普段の声量では観客の声にかき消されてしまう。そういう時に声ではなくて身振り手振りで伝えないといけないというのは実感している。そこの工夫をすごくしています」
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