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タイ1部リーグで旋風を巻き起こす日本人指導者。快進撃をもたらした指揮官が明かす舞台裏とは

カテゴリ:海外日本人

佐々木裕介

2019年09月11日

タイ人FW育成のため、夏の補強では外国人FWを敢えて獲得せず

サムット・プラカーン・シティFCのコーチ陣。写真:佐々木裕介

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――話は変わりますが、西野タイランドの初陣(ベトナム代表戦/ホーム)はご覧になられましたか?
「はい、テレビで観ました。タイ代表視点で言えば、準備期間の少ない試行錯誤の中で、ライバル相手に戦える最低レベルまでは西野監督がなんとか持って行ったなという印象です」
 
――西野監督は『タイ人FWを探すのに苦労している』と発言されています。
「私も同じ感覚です(苦笑)。リーグではほとんどのクラブが外国人FWばかり、この環境では良いタイ人FWは育っていきません。ウチのチームでの話になってしまいますが、そういった環境へのメッセージとして、この夏の補強でFWは取りませんでした。その代わりDFはしっかりと補強したんです。相手が外国人FWを使って攻めてくるならば受けて立とうと。まぁ凄い懸けですけどね(笑)。でもタイサッカーに関わらせてもらっている立場として、彼らの発展に良い影響を与えられる爪痕は残したいなと思って日々やっています」
 
――同じ指導者として西野代表監督へアドバイスはございませんか?
「横に並ぶのが失礼ですよ(苦笑)。ただ自らの理念原則をぶらさず、タイの文化や思考を理解したうえでアジャストする、情熱を持って伝えていくことは大事だと。同じタイで指導する日本人同士、お互い刺激し合って頑張れたら素晴らしいなとは思っています」
 
――◆――◆――
 
 今回のインタビュー、村山監督の口から『アジャスト』という言葉を何度も耳にした。直訳すれば「合わせる/調整する/順応する」になるのだろうが、筆者には『郷に入っては郷に従え』が一番しっくりとくる。
 
 タイ人選手にも日式指導という名の“郷”に入った理解のもと、それらを聞き入れる決意を持ち、彼らも『アジャスト』する力を身に着けたならば、タイサッカー界に革命が起きる程の途轍もないチームが誕生する様に思えてならなかった。
 
 サムットプラカーン・シティFC、名前を覚えておいて損はないだろう。要注目である。
 
取材・文:佐々木裕介
 
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