「なぜあのスタメン?」「失われた60分間」ポジティブ視点の英国誌記者も今回ばかりは…

カテゴリ:日本代表

マイケル・プラストウ

2019年03月28日

「最初の60分間」が際立たせた「最後の30分間」

大迫を脅かす存在となれるか。鎌田(18番)の今後の期待がかかる。写真:山崎賢人(サッカーダイジェスト写真部)

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 コロンビア戦は0-1で敗れたとはいえ、実り多き90分間だった。両サイドバックの室屋成と佐々木の動き、昌子源と冨安健洋の守備センターにおける新たなコンビネーション、さらには香川の効果的な活用など、テストマッチとしてもすこぶる有意義だった。まだ盤石ではないにせよ、半年間で作り上げてきた骨格があったからだ。なぜ同じアプローチでスタートを切れなかったのか。

 久々に勝利したことでひと息つけたのだから、ボリビア戦がメンタル面に及ぼす好影響はあるだろう。より多くの選手にチャンスを与えて期待感を高め、モチベーションを植え付け、競争をある程度は促進できたのかもしれない。しかしながら、まともなフットボールができたのはラスト30分間のみで、その勝利という精神的な救い以外に収穫は見当たらない。

 カタール・ワールドカップ本番まで3年ある。長いようで短いのが、代表チームの強化だ。わたしは森保ジャパンについては常にポジティブな視点に立って見守ってきたが、今回のボリビア戦のアプローチはさすがにいただけなかった。

 失われた60分間が際立たせた、輝ける30分間。試合前から、想定できた展開ではなかったか。

取材・文●マイケル・プラストウ 

著者プロフィール
1959年、英国のサセックス州出身。80年に初来日。91年に英国の老舗サッカー専門誌『ワールドサッカー』の日本担当となり、現在に至る。日本代表やJリーグのみならず、アジアカップやACLも精力的に取材し、アジアを幅広くカバー。常に第一線で活躍してきた名物記者だ。ケンブリッジ大学卒。
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