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会見では語られなかった想い。川口能活はなぜ「サッカーが嫌いになってしまう」と思ったのか?

カテゴリ:Jリーグ

小須田泰二

2018年12月01日

「今シーズン開幕の頃は引退するとは思ってもいなかった」

日本代表としても輝きを放った川口。4度のワールドカップ出場は日本代表として最多記録だ。(C) SOCCER DIGEST

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「気持ちがどこかで切れたのか、ちょっとした感覚のズレが出てきたのか。それは本人しか分からないところだと思うけれど、やっぱり一緒にやっていて本意ではないと思う。まだやりたいという気持ち、まだできるという気持ちがあると思うし、見ていて実際にやれるコンディションにあるしね。そんなに前から引退を考えていたわけではないんじゃないかな。自分のなかでなにかが吹っ切れたのだろうけれど、能活に言っているのは、自分の人生なんだから、またやりたくなったらマラドーナみたいにいつでも復帰すればいいんだよって(笑)。いずれにしても、日曜日のラストゲームはユースの試合が終わったら駆けつける。スタンドから応援するよ。能活のためにチームが一丸となって勝利という形で、気持ちよく送り出してあげたいよね」

 そんな温かいエールを送る山口との居残り練習を終えた川口は、3日後のラストゲームに向けて、コンディション調整に余念がない。グラウンドから引き上げるやいなや、すぐに着替え終えると、長蛇の列を作るファンのもとへ。最後のひとりまでサインや記念撮影に対応したあと、自らハンドルを握って静岡の三島へと向かうというのだ。

「すぐに治療に行かないといけないので時間がなくて少ししか話せなくてすみません」と、ひとりの記者に対しても細かな気遣いを見せるのも、川口のプロフェッショナルの現われだろう。

「来年になったら川口選手が練習する風景が見られなくなる。それを想像するだけで、心に穴が空いたような気がする。現役復帰する気はない?」
 
 勇気を振り絞って素直な気持ちをぶつけてみた。
「そう言っていただけるだけで僕は幸せ者です。まだまだ余力はありますし、コンディションも悪くないのですが、この前お伝えした“理由”で辞めることにしたのです」

 そう言って笑顔を見せると、足早に駐車場へと向かった。

 先日、川口が教えてくれた引退の理由――。
<今シーズン開幕の頃は引退するとは思ってもいませんでした。ただこのまま選手を続けていても自分が輝けない、そしてサッカーが嫌いになってしまうと思い、引退を決断しました>
 
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