「小野伸二さんとかぶる」「悲しい」。太田宏介が引退する天才・梶山へ心情を吐露

カテゴリ:Jリーグ

白鳥和洋(サッカーダイジェスト)

2018年11月25日

「学んでも決して真似できなかった」

引退セレモニーで梶山の挨拶を聞く太田。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

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 2018年11月24日、FC東京の10番、梶山陽平が引退セレモニーを行なった。川崎との多摩川クラシコは0-2で敗れたものの、そのセレモニーは和やかな雰囲気の中で実施された。
 
 梶山がFC東京のファン・サポーターに挨拶している姿をチームメイトもピッチの外から眺めていたが、そのひとり──太田宏介はどこか寂し気な表情をしていた。偉大な選手の引退を、太田はどう受け止めているのだろうか。試合後、梶山の現役引退の話を振られた彼は次のように答えていた。
 
「(自分が)横浜FCや清水にいた時に対戦相手として戦った時は、ひとりだけちょっと次元が違うというか、予測できないというか、本当に嫌らしい選手だなと思いましたね」
 
 敵として異次元だった梶山と太田がFC東京でチームメイトになるのは2012年。清水から加入した太田をチームに馴染ませてくれたのが、実は梶山だったという。
 
「僕がFC東京に入った年って移籍組が多かったんですよ。そういうなかで食事に誘ってくれたりとか、チームに早く溶け込めるように引っ張ってくれた」
 
 ピッチ外だけではなく、もちろんピッチの中でも牽引してもらった。
 
「一緒にやっていて、意外性とかありました。今年も怪我で良い状態ではなかったけど、練習で見せるプレーは明らかに他の選手とは違っていた。観ていて学ぶことというか、学んでも決して真似できなかったんですけど、僕の中では小野伸二さんとかぶる。チームメイトで天才を挙げるなら、小野伸二さんとカジくん(梶山)のふたりになりますね」
 
 そこまで太田に言わせるとは、梶山は紛れもない天才なのだろう。
 
「そこ出せるの? 見えているの? そこでシュート打って入れちゃうんだって感じですよね。札幌ドームの試合で右足のアウトサイドで沈めたシュートも『えっ?』って。プレーはもちろんですけど、若手を引っ張ってくれて、みんなカジくんを通って一人前になるという感じでした。(自分と)年齢も近かった分、引退は悲しいです」
 
 「悲しい」というひと言には、“まだ一緒にやりたかった”という思いが含まれているような気がした。
 
取材・文:白鳥和洋(サッカーダイジェスト編集部)

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