• トップ
  • ニュース一覧
  • 【検証W杯】「突き上げ」が物足りなかった日本代表。リオ世代の成長こそが4年後の結果を決める

【検証W杯】「突き上げ」が物足りなかった日本代表。リオ世代の成長こそが4年後の結果を決める

カテゴリ:日本代表

浅田真樹

2014年08月01日

目指すサッカーの方向性に手倉森監督は適任なのか?

今年3月にはU-21代表とU-19代表が練習試合を実施。野津田や南野らの台頭に4年後の命運は託されている。(C) SOCCER DIGEST

画像を見る

 ただし、五輪組が台頭してくるためには、A代表と五輪代表の整合性が不可欠である。ドイツ、スペインなどヨーロッパの強豪国は、U-21代表(日本の五輪代表に相当)を見ても、目指すサッカーの方向性をA代表と一にしている。
 
 日本の場合、フィリップ・トルシエがふたつの代表を指揮していた02年大会では、両者のサッカーが完全にリンクしていた。だが、一方でふたつの代表が意志疎通を欠いた06年大会はほとんどリンクせず、五輪組の登用も進まなかった。
 
 ブラジル大会でも志向するサッカーの違いから、ロンドン五輪に出場できなかった大迫がメンバー入りしていたが、こうしたチグハグさは解消されなければならない。
 
 では、次のリオ五輪はどうか。そこには少なからず不安を感じている。五輪(U-21)代表を率いる手倉森誠が仙台を指揮していた当時、主に志向していたのは堅守速攻。ポゼッションサッカーにも手をつけたが、成功したとはとても言えない。
 
 A代表の新監督が決まっていない以上、はっきりとしたことは分からないが、あくまで現状での年代別を含めた日本代表の目指しているサッカーを考えれば、一貫性を欠いた人事に見える。誤解のないようにしなければならないのは、手倉森の手腕を否定しているわけではないということだ。あくまでも、日本代表が目指すサッカーの方向性において、適任かどうかの話である。
 
 リオ五輪で結果を残すことももちろん大事だが、だからといって、メンバーのなかからひとりもA代表に上がれなかったのでは、本末転倒だ。4年後を見据え、正しくA代表と五輪代表がリンクしているのかどうか。そこは今後の経過をしっかりと見ていく必要があるだろう。
 
 まずはリオ五輪に出場し、世界の舞台を経験すること。その後は、新監督就任から2年が経過し、そろそろマンネリが生まれるであろうA代表を活性化する。これがリオ世代に課された役割である。
 
 リオ世代がどれだけA代表を突き上げてくるかで、4年後の結果が決まると言っても過言ではない。これは若手への期待を込めた単なる一般論ではなく、過去の歴史が物語る「勝利の法則」なのである。
 
取材・文:浅田真樹(スポーツライター)
【関連記事】
【インタビュー】手倉森誠U-21日本代表監督「五輪世代に求めるのは柔軟性と割り切り」
【日本代表】ハビエル・アギーレ新監督の人物像に迫る
A代表、なでしこ、U-21……日本代表各カテゴリーのスケジュールをチェック!!
【鹿島】植田直通インタビュー「フィジカルなら海外の選手にも負ける気はしない」
【セルジオ越後の天国と地獄】新監督を発表する前に、協会は惨敗の責任をとるべきでは?

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト なでしこJに続け!
    4月10日発売
    U-23日本代表
    パリ五輪最終予選
    展望&ガイド
    熾烈なバトルを総力特集
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト 世界各国の超逸材を紹介!
    4月18日発売
    母国をさらなる高みに導く
    「新・黄金世代」大研究
    列強国も中小国も
    世界の才能を徹底網羅!!
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 高校サッカーダイジェストVo.40
    1月12日発売
    第102回全国高校選手権
    決戦速報号
    青森山田が4度目V
    全47試合を完全レポート
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ