遠藤、冨安、鎌田が躍動! 難敵相手の完勝劇で「キラリ」と光った三者三様の個性

カテゴリ:海外日本人

中田徹

2018年09月23日

年間20ゴールに絡みたいと語る鎌田

まだコンディション面で不安を抱える鎌田だが、2戦連続ゴール中と非凡な決定力を見せつけている。(C)STVV

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 鎌田は夏の移籍市場最終日に、フランクフルトからの期限付き移籍が決まった選手だ。ドイツで活躍できなかった悔しさを晴らすため、そしてチームメートに早く受け入れてもらうためにも、すぐに結果が欲しかった。そういう意味では、前節のヘント戦でチームを2-1の勝利に導く決勝ゴールを決めたのは大きかった。
 
 鎌田が敵のふたりをかわして決めたヘント戦のゴールは大きなインパクトをベルギー人に与え、全国紙の『ヘット・ニーウスブラット』が30分間しかプレーしなかった鎌田をベストイレブンに選んだほどだった。
 
 迎えた今節のアントワープ戦は、攻撃的MFのロマン・ベズスが出場停止になるから、鎌田が先発するのでは!?―― そんな期待が一気に高まったが、鎌田はベンチスタートだった。
 
「コンディション面では、僕はドイツで10か月間も試合に出てなくって……。今は足に痛みもあるので、まだ90分間できるかどうかと言われると分からない状況です。
 
 でも(試合で)プレーしたいので、この2週間は身体のケアをしたり、練習を休ませてもらいながら、試合に出させてもらってます。
 
 もちろん、今日はもっと長い時間プレーできるかなと思ってたんですが、試合に出て結果を出さないと、(自分がもっと長い時間プレーしたいと)言っても相手にしてもらえない。だから、チャンスが来たら点を取りたいと思ってました」
 
 途中出場でピッチに立つと、相手ペナルティエリア内で冷静にフェイントをかけてからのシュートでネットを揺らし、これで2試合連続ゴール。
 
「1年通じて20ゴールぐらいに関与したい」。そう鎌田は誓っていた。
 
 ヘント、アントワープ、そして強豪アンデルレヒトと続くSTVVの厳しいスケジュール。そのなかで、鎌田は最初の2試合で勝点6奪取に大きく貢献。チームにも日本人選手にも、フォローの風が吹いている。
 
 だが、JリーグやACLなどで豊富な経験を積む遠藤は、「どこかで上手くいかない時が絶対に来ると思う。そういう時のための準備もしながら、自分はいろいろと考えてやっていきたいです」と長いシーズンを見据えている。その姿がまた頼もしかった。
 
取材・文●中田徹
 
 
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