【U-18プレミアリーグ】強豪チームの現在地|柏U-18編

カテゴリ:高校・ユース・その他

安藤隆人

2014年07月01日

理想にはこだわりつつも、泥臭く、粘り強く戦えるチームに。

下平監督からの「変化」の要求に見事に応えたチームは、リーグ中断明けの初戦で勝利を収めた。(C) Takahito ANDO

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 試合開始35秒で奪った先制点は、指揮官からの要求に選手たちが明確に応えたものだった。いつものようにキックオフからパスで時間を作るのではなく、全員が一斉にゴールを目指し、右MFの白川恵士朗の最終ライン裏へのミドルパスから、1トップの大島康樹が抜け出して一気に決めた。
 
 下平監督からのメッセージは、その後も各選手の好パフォーマンスを引き出していく。CBに回った手塚が持ち前のパスセンスを発揮し、ポゼッションの起点となると、大島、麦倉、マイケル・ジェームスのトライアングルが中心となり、スムーズにボールを動かして、リズムを掴む。
 
 後半も開始早々に、一気にゴール前へなだれ込む。キックオフとともに一斉にゴールに向かって飛び出し、大島のシュートを皮切りに東京Vユースに対してシュートの雨を降らす。そして、最後は伊藤達哉のシュートのこぼれ球をMFマイケル・ジェームスが豪快に蹴り込んで2点目を追加した。
 
 マイケル・ジェームスの公式戦初ゴールにチームの士気はさらに上がり、東京Vユースの反撃に対しても、麦倉がスライディングクリアを見せるなど、下平監督の思惑どおりに身体を張った守備を見せる。GK木村真、CB上島拓巳をはじめとするディフェンス陣も気迫を前面に出したプレーで相手の攻撃を1点に抑え、さらに後半アディショナルタイムには、途中出場のFW浮田健誠がダメ押しの3点目を決めて3-1の快勝。
 
「もちろん90分を通じて主導権を握るサッカーという理想にはこだわりたいし、続けていきたい。ただし、主導権を握られた時でも、粘り強く、泥臭く戦えるチームにする。今日は戦えるメンバーをピッチに出して応えてくれた。でもここで褒めるのではなく、『やられているじゃないか』と敢えて厳しく言っていきたい」
 
 戦う気持ちの強さで、不振から脱出した柏U-18。まさかの4連敗をきっかけに、「内なる変化」で逞しさを身に付けたタレント集団は、「理想の追求」の信念の下、さらなる成長を誓う。

取材・文:安藤隆人(サッカージャーナリスト)

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