「世界的な批判を振り払うために…」英誌・熟練記者も日本の“時間稼ぎ”を憂う

カテゴリ:日本代表

マイケル・プラストウ

2018年06月29日

ベルギー戦ではあの中盤5人の連携を

試合後、苦渋の決断だったことを明かした西野監督。ベルギー戦ではアグレッシブに仕掛けると宣言した。(C)Getty Images

画像を見る

 実際のところ、ピッチ上ではスムーズに事が進まなかった。過去2戦のパスワークや積極性は影を潜め、魅力的なフットボールには遠く及ばなかった。そのうえ最後の15分間は、セネガルvsコロンビア戦の結果にすべてを委ねた。これだけの負荷がかかりながら、指揮官は冷静に振る舞い、賭けに勝ったのだ。普通に考えれば、称賛されて然りの離れ業だろう。しかし先述の通り、あの時間稼ぎが与えたイメージダウンは計り知れなく大きい。正当に評価されていない側面は、正直ある。
 
 個人的な希望だ。ベルギー戦では是非とも、コロンビア戦、セネガル戦と同じスタメンで臨んでほしい。とくに中盤はあの5名(長谷部、柴崎岳、乾、香川、原口元気)の連携が特大の効果を生んでいたし、本田のスーパーサブっぷりがまた素晴らしい。
 
 逆風が吹き荒れるなか、ふたたび世界を唸らせる攻撃的なフットボールで戦い抜き、望外の結果を手に入れてもらいたい。このチームは、まだ成長できる。私は、途轍もなく大きな期待を寄せている。

――――――――――◆―――――――――◆――――――――――――
 
著者プロフィール
マイケル・プラストウ/1959年、英国のサセックス州出身。80年に初来日。91年に英国の老舗サッカー専門誌『ワールドサッカー』の日本担当となり、現在に至る。日本代表やJリーグのみならず、アジアカップやACLも精力的に取材し、アジアを幅広くカバー。常に第一線で活躍してきた名物記者だ。ケンブリッジ大学卒。
【関連記事】
「アキラ・ニシノは勝者として胸を張っていい!」 スペイン紙が日本のGL突破を評価【ロシアW杯】
【釜本邦茂】メキシコ五輪3位の時はスペインと20分も“にらめっこ”。時間稼ぎは魅力的ではないが…
【グループリーグ総括】西野監督は一世一代のギャンブルに勝った。ただ、失ったものも…
【セルジオ越後】皮肉な16強進出。フェアプレーを評価されたのに、まさかの大ブーイングとは
【ポーランド戦|記事一覧】解説:セルジオ越後、金田喜稔、松木安太郎、採点&寸評、プレー分析、PHOTOギャラリーetc.

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト なでしこJに続け!
    4月10日発売
    U-23日本代表
    パリ五輪最終予選
    展望&ガイド
    熾烈なバトルを総力特集
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト 世界各国の超逸材を紹介!
    4月18日発売
    母国をさらなる高みに導く
    「新・黄金世代」大研究
    列強国も中小国も
    世界の才能を徹底網羅!!
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 高校サッカーダイジェストVo.40
    1月12日発売
    第102回全国高校選手権
    決戦速報号
    青森山田が4度目V
    全47試合を完全レポート
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ