本来なら10年前に就くべきだったポジションに──
4月9日、西野さんは日本代表新監督に指名された。ヴァイッド・ハリルホジッチ監督の解任を受け、ワールドカップ本番まで66日というタイミングでの電撃就任だ。はたして大丈夫なのかと、懐疑的な意見が大勢を占めている。
個人的には、なんとなくイメージができている。新指揮官は技術委員長としてつねにハリルホジッチ前監督に付き添っていたわけで、その強化プランや選手選考の価値観、戦術への落とし込みなどを観察してきた。意見を求められたこともあるだろう。そのたびに、自身の哲学との擦り合わせを2年近くやってきているのだ。無意識にも、なにかしらの理想形があったのではないか。
ガンバ時代のように慌てず騒がず、言い訳をせず、粛々と難解なタスクに立ち向かうはずだ。これからの2か月でなにができるのかを逆算できるクレバーな人物である。ひとまずはチームを前に進めるための最適解を探り当てるだろう。
個人的には、なんとなくイメージができている。新指揮官は技術委員長としてつねにハリルホジッチ前監督に付き添っていたわけで、その強化プランや選手選考の価値観、戦術への落とし込みなどを観察してきた。意見を求められたこともあるだろう。そのたびに、自身の哲学との擦り合わせを2年近くやってきているのだ。無意識にも、なにかしらの理想形があったのではないか。
ガンバ時代のように慌てず騒がず、言い訳をせず、粛々と難解なタスクに立ち向かうはずだ。これからの2か月でなにができるのかを逆算できるクレバーな人物である。ひとまずはチームを前に進めるための最適解を探り当てるだろう。
去年の夏、宮城で開催されたインターハイの会場に、日本サッカー協会・技術委員長の姿があった。数年ぶりに再会した私の“恩師”は、すべてのキバが抜け落ちていた。立場がひとを変えたのだろう、実にスマイリーで社交的で、挨拶にやってくる全国の指導者の方々とわいわい談笑している。それはそれで、第一線から退いて裏方に回るなか、ひとつの充実感を覚えているようだった。
だが、名将はふたたび戦場に引き戻された。本来なら10年前に就くべきだったポジションに、思いがけずに──。
あのギラギラした、威圧感たっぷりの眼光は蘇るのか。木曜日の就任会見では、まずそこに注目したい。
文●川原崇(サッカーダイジェストWeb編集部)
だが、名将はふたたび戦場に引き戻された。本来なら10年前に就くべきだったポジションに、思いがけずに──。
あのギラギラした、威圧感たっぷりの眼光は蘇るのか。木曜日の就任会見では、まずそこに注目したい。
文●川原崇(サッカーダイジェストWeb編集部)