• トップ
  • ニュース一覧
  • 【現地発】皇帝モストボイらが母国開催のW杯成功に自信を示す。「最高の大会になる予感が」

【現地発】皇帝モストボイらが母国開催のW杯成功に自信を示す。「最高の大会になる予感が」

カテゴリ:国際大会

エル・パイス紙

2017年11月24日

国民の不安は代表チームの仕上がり具合。

国の威信をかけたビッグイベントであるワールドカップの成功に向けて、ロシアは政府主導で周到な準備を進めている。

画像を見る

 モストボイが懸念するように、広大な国土を背景にした巨大な建造物を好む国民性、それに伴う巨額の投資というのは、ロシアが直面する積年の課題だが、現時点で組織委員会が公表している総投資額は95億ユーロ(約1兆2350億円)。これを信じるなら、120億ユーロ(約1兆5600億円)が投下されたと伝えられるブラジル大会には、まだ遠く及ばない。

 広大な国土についても、たとえばアジアとの境界に位置するエカテリンブルクからバルカン海に接するカリーニングラード(いずれもワールドカップの開催都市)までの距離は2600キロ。これはブラジル大会でもっとも長い距離を隔てていたポルト・アレグレ、マナウス間の3200キロよりも短い。

 チェリシェフ氏が強調するのは、ブラジルには欠落していた整備された鉄道網。「ワールドカップ期間中は、数多くの本数の無料列車が運行される予定だ。たとえば、モスクワからロストフ間なら、乗車時間10時間から12時間と一晩寝れば移動が可能だ。乗り心地も良く、快適な旅を約束してくれる。そもそもロシアは、テクノロジーの分野の技術的進歩が顕著な国でもあるからね」

 ロシアの実情を知るために、この国で長く生活しているスペイン人に話を聞いた。ルビン・カザンでフィジカルコーチを務めるホセ・パストールだ。すると彼からも、チェリシェフやモストボイと同様のポジティブな反応が返ってきた。

「ロシアはきっと素晴らしいワールドカップを開催する。この国はそれだけのポテンシャルを持っている。ロシアにおいてスポーツは、国威発揚の重要な一端を担うシンボル的な存在でもある。ロシア人はいい加減なところもあるけど、大きな建物を建設するのは得意でね。カザンでもこの4年のうちにホテル、道路、空港、スポーツ施設などが次々に建設され、インフラの整備が進んでいる。道路の交通網の整備は遅れているけど、そもそも車での移動には向かない国だから」

 こうしてハード面では着々と準備が進む中、国民が不安視しているのがソフト面、すなわち代表チームの仕上がり具合だ。このロシア代表の現状については、モストボイがストレートに核心を突いた物言いで説明してくれた。

「ソ連が崩壊してから選手たちの質は劣化する一方だ。それは現在の選手の間に蔓延している、国外で勝負しようとしない内向き志向とも関係している。ロシア・リーグは待遇が充実しているから、西ヨーロッパの強豪リーグに移籍する必要性がないんだ。言葉が通じて、家族や友達が周りにいて、十分なお金も稼げる。私には彼らがぬるま湯に浸りきっているようにしか見えない」

文:ディエゴ・トーレス(エル・パイス紙/海外サッカー担当)
翻訳:下村正幸
※『サッカーダイジェストWEB』では日本独占契約に基づいて『エル・パイス』紙の記事を翻訳配信しています。
【関連記事】
W杯32か国の「ユニホーム・サプライヤー」まとめ! 最多契約のブランドは?
【最新FIFAランク】55位に大幅ダウンの日本…ロシアW杯出場32か国では28番手
ワールドカップ出場全32か国が決定! 来夏、ロシアに集う世界の強国たち
本田圭佑が日本代表復帰への想いを語る「最後のワールドカップでプレーしたい」
【現地発】「花の都」を「炎の都」に。ネイマールはPSGの何を変えたのか?

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト なでしこJに続け!
    4月10日発売
    U-23日本代表
    パリ五輪最終予選
    展望&ガイド
    熾烈なバトルを総力特集
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト ガンナーズを一大特集!
    5月2日発売
    プレミア制覇なるか!?
    進化の最終フェーズへ
    アーセナル
    最強化計画
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 高校サッカーダイジェストVo.40
    1月12日発売
    第102回全国高校選手権
    決戦速報号
    青森山田が4度目V
    全47試合を完全レポート
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ