【ミラン番記者】去りゆく本田圭佑にいま思うこと。3年半を総括して採点すると…

カテゴリ:海外日本人

マルコ・パソット

2017年06月10日

もっと心を開いて打ち解けようとしていれば…。

2014年1月の入団会見はかなりド派手で、ユニホームもよく売れた。しかし、パフォーマンスに比例して人気も低迷した。(C)Getty Images

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 だが彼のミランでの日々が終わった今、確かに彼の獲得は「マーケティングのためではなかった」と言える。いや、「マーケティングのためだけではなかった」と言ったほうよりが正確かもしれない。
 
 初期の頃は、ユニホームの売り上げに大きく貢献したが、その後はいわゆる“普通の選手”の一人だった。彼のこの3年半に点数をつけるとしたら「5.5」。総合的な私の評価は残念ながら惜しくも及第点に届かない。
 
 それは彼を信頼できなかった監督たちのせいでもあり、また本田自身のせいでもある。彼本来のプレーレベルを見せられない試合が多々あったのは事実だ。
 
 また個人的に残念だったのは、本田圭佑という人間を我々イタリア人は結局最後までよく知ることができなかったことだ。彼が慎重で、内向的な性格であることは分かるが、サポーターというものは自分たちの応援する選手の全てを知りたいと思うものだ。
 
 しかし、本田は素の自分をほとんど見せないし、インタビューもまったく受けなかった。彼がこの点でもう少し妥協して、時には自分のプライベートを語っていたならば、もしかしたらミランでの冒険ももう少し違ったものになっていたかもしれない。それは奇しくもまだこの連載を始めたばかりの頃、私がずっと主張していたことでもあった。
 
 ただ、そんな終わり方ではあまりにも悲しい。だからミランにヨーロッパを取り戻したラストゴールを思い出に、このコラムを閉じようと思う。
 
 長い間この連載を読んでくれた日本のサッカーファンの皆さん、本当にありがとう。本田の言葉を借りれば、世界は狭い。また近いうちにお目にかかることを心より願っている。
 
文:マルコ・パソット(ガゼッタ・デッロ・スポルト紙)
翻訳:利根川晶子
 
【ミランの本田圭佑 PHOTO】“歓喜”と“挫折”が混在した3年半を写真でプレイバック
 
【著者プロフィール】
Marco PASOTTO(マルコ・パソット)/1972年2月20日、トリノ生まれ。95年から『ガゼッタ・デッロ・スポルト』紙で執筆活動を始める。2002年から8年間ウディネーゼを追い、10年より番記者としてミランに密着。ミランとともにある人生を送っている。
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