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【現地発】ダニ・アウベスが「カルチャーショック」を乗り越え、ユーベの「違い」になるまでの舞台裏

カテゴリ:メガクラブ

片野道郎

2017年05月13日

CL決勝の相手は奇しくもバルサ時代からの宿敵マドリー。

CLベスト8では古巣バルサと対戦し、ネイマールを封殺。守備力の高さも証明した。(C)Getty Images

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 しかし、故障から復帰した2月以降、CL決勝トーナメントの再開と共にシーズンが佳境に入ると、ダニ・アウベスはその存在感を高めてくる。
 
 ポルトとの決勝トーナメント1回戦の第1レグでは、途中出場でダメ押しの2点目となるアウェーゴールを決めてベスト8進出への道を開くと、第2レグからスタメンに復帰。古巣バルサとの準々決勝では、2試合ともチームが終始守勢に回るという難しい展開になったにもかかわらず、マッチアップしたネイマールがボールを持つたび、鋭い出足でプレッシャーをかけて自由なプレーをまったく許さず、攻撃だけでなく守備でも大きな貢献を果たせることを示した。
 
 前述のキエッリーニはこうも語っている。
 
「ダニはあの故障を境に変わった。復帰してきた1月から2月にかけて、僕たちのやり方をより理解して適応するようになったんだ」
 
 味方がボールを奪回してもやみくもに攻め上がろうとせず、常に周囲の状況に目を配ってポジションバランスを保ちながらプレーするというのは、何よりもボールとの戯れを楽しみ、ウイング並みの攻撃力で違いを作り出すことだけを考えていたスペイン時代には、まったく考えられなかった振る舞いだ。
 
 モナコとの準決勝では2試合ともに、マッシミリアーノ・アッレグリ監督がそれまでの4-2-3-1から3-4-2-1にシステムを変更。ダニ・アウベスはSBからWBにポジションを上げ、しかもその背後をアンドレア・バルザーリがカバーする布陣となったことで、積極的に前に出て行くことが可能になり、キエッリーニが「テクニックはメッシ並み」と評するその攻撃力を存分に発揮して違いを作り出した。
 
 6月3日にカーディフで行われるCL決勝の相手は、バルサ時代からの宿敵であるレアル・マドリー。ダニ・アウベスはかつてエル・クラシコで幾度となく苦杯を嘗めさせてきた相手をいま一度叩きつぶし、ユーベに悲願のビッグイヤーをもたらすことができるか。
 
文:片野道郎
 
【著者プロフィール】
1962年生まれ、宮城県仙台市出身。1995年からイタリア北部のアレッサンドリアに在住し、翻訳家兼ジャーナリストとして精力的に活動中だ。カルチョを文化として捉え、その営みを巡ってのフィールドワークを継続発展させている。『ワールドサッカーダイジェスト』誌では現役監督とのコラボレーションによる戦術解説や選手分析が好評を博す。ジョバンニ・ビオ氏との共著『元ACミラン専門コーチのセットプレー最先端理論』が2017年2月に刊行された。
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